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NYの視点:トルコ中銀の利上げ、同国への投資開始には不十分


トルコ中銀は13日の金融政策決定会合で、エルドアン大統領の反対を押し切り、市場の信頼を回復すべくトルコリラ防衛を目指す利上げに踏み切った。政策金利を引き上げ、市場の予想を上回る24%に設定。市場は20−21%を予想していた。これにより、投資家心理が若干回復した。

トルコのエルドアン大統領は中央銀行の金融政策決定会合の発表を控え「この高い金利を引き下げる必要がある」と警告。エルドアン大統領が同国のソブリンファンドのマネジャーを全員解雇し、自身を責任者に指名するなど独立色を一層強める中、中央銀行が機能していることは唯一の買い材料となる。

しかし、トルコは拘束している米国人の牧師を開放し米国との関係を改善し、米国が制裁を解消しない限り、投資にはふさわしくないと考える。トルコリラも短期的には下げ止まるものの、中期的な下落基調は現状で変わらずと見る。

したがって、トルコのエクスポージャーを多く保有する欧州の金融機関のリスクも完全に払しょくしきれず。ECBは13日に開催した定例理事会で政策金利を据え置き、世界需要の鈍化を理由に2018年、2019年の成長見通しを下方修正した。ドラギ総裁は会合後の会見で、景気やインフレ見通しへの自信をいくらか強めたためユーロ買いが再燃したが、トルコへの懸念がくすぶる限りユーロの上値も限定的と考える。




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