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日経平均は2万円処でのこう着か


 11日の日本株市場は、足元での乱高下の流れは落ち着きそうだが、日経平均の2万円近辺でのこう着になりそうだ。10日の米国市場ではNYダウが1167ドル高と反発した。
下げに転じる局面もみられたが、トランプ大統領が共和党議員に対して年内の給与税の免除を打診したことや、米国内での新型コロナウイルス検査の自己負担金の免除や感染者の治療に関する保険適用範囲の拡大などが明らかになると投資家心理が大きく改善し、引けにかけて大きく上昇する展開となった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比165円高の19975円。円相場は1ドル105円60銭台で推移している。

 NYダウが1000ドルを超える上昇をみせたが、前日のNYダウ先物の上昇で1000ドル高は織り込まれており、買い先行で始まるものの、ギャップスタートによる2万円回復は期待しづらいところであろう。また、NYダウは前日の2000ドルを超える下落からの半値戻しといったところであり、25000ドルを辛うじて回復しているが、疑心暗鬼になりやすい水準だろう。

 また、昨日の日経平均は一時800円を超える下げからの急速な切り返しをみせており、日中値幅は1000円を超えており、売られ過ぎによる短期筋の買い戻しも一巡している感はあるだろう。週末に先物オプション特別清算指数算出(SQ)を控えていることもあり、2万円近辺で落ち着きたいところでもある。

 そのため、2万円を意識したスタンスになりそうだが、オプション権利行使価格の19875円と2万円を挟んでのこう着といったところか。2万円を捉えてくるようだと、一段の上昇が意識されているが、足元の急落で戻り待ちの売り圧力も意識されやすく、19875-20125円辺りのレンジでのこう着が意識される。

 とはいえ、前日の19000円割れにより、いったんは目先的な底入れが意識されやすいところであろう。先物主導のインデックス売買により、指数インパクトの大きい値がさ株が日経平均をけん引する格好となるが、目先的な底入れが意識されてくる局面でもあり、次第に3月期末接近による配当志向の物色も出てきそうだ。足元の急落によって配当利回りは上昇していることもあり、相対的に新型コロナウイルスの影響が限られるとみられる銘柄へは、値ごろ感からの買いも入りやすいだろう。


<AK>

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