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日経平均は小幅続伸、前場大幅高も政治ヘッドラインで後場急失速


日経平均は小幅続伸。7日の米株式市場でダウ平均は346ドル高と続伸。中国が景気対策を検討しているとの報道を受け、世界経済への悲観的見方が後退。韓国半導体メーカーのサムスン電子の好決算や連邦準備制度理事会(FRB)高官による経済のソフトランディング(軟着陸)の主張も投資家心理を改善させた。ナスダック総合指数は+2.28%と大幅に4日続伸。

 米株高や中国景況感の回復期待から日経平均は133.32円高からスタート。朝方は上場投資信託(ETF)の分配金捻出に伴う売りが意識され、こう着感を強めていたが、底堅さが確認されると、需給イベント通過後のあく抜けを意識した買い戻しで断続的にレンジを切り上げる展開に。上げ幅は一時400円近くに及んだ。しかし、昼頃に奈良市内の路上で街頭演説をしていた自民党の安倍晋三元首相が散弾銃で撃たれたの報道が入ると様相が一変。ヘッドラインに反応した機械的な売りなどが膨らんだようで、午後は上げ幅を縮める動きが続いた。なお、7月限オプション取引に係る特別清算指数
(SQ)は概算値で 26659.58円だった。

 大引けの日経平均は前日比26.66円高の26517.19円となった。東証プライム市場の売買高は14億6687万株、売買代金は3兆6022億円だった。セクターでは海運、鉱業、非鉄金属が上昇率上位となった一方、食料品、医薬品、情報・通信が下落率上位となった。東証プライム市場の値上がり銘柄は全体の49%、対して値下がり銘柄は47%となった。

 個別では、商船三井<9104>を筆頭に海運株が急伸したほか、大阪チタニウム<5726>
が急騰。防衛関連では三菱重工<7011>が特に強い動き。原油価格の反発でINPEX<1605>
が大幅に上昇し、住友鉱山<5713>は急反発。三菱商事<8058>、JFEHD<5411>などの商社、鉄鋼も総じて強い。フィラデルフィア半導体株指数(SOX)が+4.48%となったことでルネサス<6723>などの半導体関連のほか、新光電工<6967>、三井ハイテック<6966>などの半導体周りも高い。上半期上振れ決算や自社株買いが好感された大阪有機<4187>は連日で急伸。決算が評価されたUSENNEXT<9418>は東証プライム市場の値上がり率トップとなった。OSG<6136>も決算を受けて大幅高。デンソー<6902>はレーティング格上げが観測され上伸。ほか、JMDC<4483>やSansan<4443>などグロース(成長)株も高い。

 一方、エムスリー<2413>、メドピア<6095>、ベイカレント<6532>などグロース株の一角が下落。味の素<2802>、第一三共<4568>、花王<4452>、山パン<2212>などディフェンシブ系の銘柄が軟調。SHIFT<3697>は計画通りの順調な決算ながらも3-5月期の増益率鈍化が嫌気され、利益確定売りが膨らみ急落。第1四半期が低調なスタートと捉えられたヨンドシー<8008>、第1四半期好決算も6月月次動向が嫌気されたオンワード<8016>は大幅下落。ほか、キユーピー<2809>、久光製薬<4530>が決算を受けて売られた。
個人投資家人気の高かったダブル・スコープ<6619>が韓国子会社の上場概要発表が目先の出尽くし感につながり、急落した。
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