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7月1日渋谷にて山本和智の作曲による驚愕の打楽器協奏曲「ネオ・エスノ」が 初演。



山本和智による入魂の打楽器協奏曲。
今もっとも先鋭的でアグレッシヴでノリの良い爆音打楽器トリオ「ハロミーヤ」を大フィーチャーした邦楽合奏と打楽器の協奏曲(演奏時間20分!)が初演となります。
オーラJへ新たなメンバーとして加わった山本にとってオーラJへの最初の作品であり、彼の創作史にとっても重要な意味を持つ作品となりました。

同演奏会で再演される三木稔とオーラJメンバーによる「羽衣」は三木稔の作曲したオペラを中心に、メンバーの作曲もくわえて、邦楽器の多様な表現を味わいつつ、歌の魅力も聴くことができる作品です。文化庁の本物の舞台芸術にも採択され、再演を重ねていますが、今回は久々の東京での上演であり、この機会に観劇されることをおすすめ致します。

また、今回初演となる橘川琢の作品も、真摯な創作姿勢があらわれた作品となっております。

どうぞご期待ください。

山本和智作曲
3人のパーカッショニストと邦楽アンサンブルのためのネオ・エスノ(新作初演)

演奏
指揮:榊原徹打楽器:篠田浩美・林瑞穂※・大家一将※龍笛1:角田眞美※龍笛2:澤田由香※篳篥:鈴木絵理尺八1:坂田誠山尺八2:阿部大輔琵琶:櫻井亜木子三絃1:野澤徹也三絃2:大友美由奈17絃1:松村エリナ17絃2:小林道惠17絃3:藤川いずみ

『叩いて音を出す』ということ。それは人間にとって「声」の次の──例えば手を叩くといった、「原初的な音楽体験」と密接に結び付いている。それ故に西洋音楽が制度化を推し進め、機能性或いは音域の拡充をそれら楽器群に求めていった中にあってもなお、パーカッションには微かに「民族楽器」の面影が残っている。そして邦楽器は非西洋楽器であり且つ、民族楽器であることは言うまでもない。パーカッションと邦楽アンサンブルの作品というリクエストを頂いた時にまず出発点とすべき思考は以上のようなことである。『ネオ・エスノ』とは【新しい民族音楽】といった意味だ。だがこれは特定の民族を想定した音楽ではない。『エスノ』という語の選択についても、それは80年代に興った『エスノ・ミュージック』といった程度のものであって、ここでの『エスノ(民族)』はそういった意味で何ら中心を持っていない。しかし、それでもなおこの作品を聴いて例えば「人間と神との関係」といったようなことを想起されるのならば、それはこれら民族楽器が持つ独特の音色、或いはパーカッションという原初的な音楽体験と密にするこの楽器によるナラティブに一種の「神話作用」が働いているからに他ならない。従って舞台には在るのは複数の「語り部」なのである。パーカッションコンチェルトと言っても様々な作品があるが、ソリストである「ハロミーヤ」を少なからず知る者として、やはり一心不乱に乱れ打つ作品こそ彼等には相応しかろうと思った。篠田浩美、林瑞穂、大家一将の三氏とオーラJの皆様、榊原徹氏、そして電子音響デザインにご協力頂いた井藤淳氏にはこの場を借りて厚く感謝致します。(山本和智)

山本和智KazutomoYAMAMOTO
1975年山口県生まれ。独学で作曲を学ぶ。オーケストラ、室内楽、アンサンブル、合唱、独奏曲、映画音楽など作曲活動は広範に亘り、作品は東京フィルハーモニー交響楽団、日本フィルハーモニー交響楽団等の演奏団体・演奏家らによって日本をはじめカナダ、フランス、ドイツ、オランダ、ベルギー、アメリカ、マレーシア、ロシアなど広く演奏されている。2006年モリナーリ国際作曲賞第1位(カナダ)、2007年AIC/MostlyModern国際作曲コンクール第1位(アイルランド)、2009年度武満徹作曲賞第2位(審査員:ヘルムート・ラッヘンマン)、2010年第5回JFC作曲賞(審査員:近藤譲)、2011年、第6回ユルゲンソン国際作曲賞第2位(ロシア)、TOKYOEXPERIMENTALFESTIVAL―SOUND,ART&PERFORMANCEvol.7において一柳慧、山下洋輔の推挙により奨励賞受賞など作品は国内外問わず高く評価されている。和光大学表現学部総合文化学科非常勤講師。

橘川琢作曲
前奏楽結葉~笙・箏・神楽鈴・小鼓による~op.84(新作初演)

演奏
笙:中村華子箏:藤川いずみ打楽器:若月宣宏

作曲の想いは、第62回式年遷宮(平成25年)伊勢神宮参拝に始まる。正宮を拝し帰り道、まったくの偶然、神楽が木々の葉の間から聴こえてきた。天から降ってきた祝福の音楽のようであり、あまりの神々しさに感極まり、忘れられない思い出となった。それから2回目の伊勢神宮参拝時、実際、御神楽のご祈祷を受け、あの忘れられぬ響きの中にいて、明鏡止水の心もちの中、しばし時を忘れた。この度、故・三木稔先生をはじめとしてオーラJに集う我々の情熱の証であった「羽衣」が約10年振りに再演されるということになった。様々な分野の和楽器が集い、楽を奏でる舞台において、その神聖な世界を現出したいと想った。茂った葉と葉が合い交わって結んだように見えることをあらわす、初夏の季語「結葉(むすびは)」という名を冠するこの前奏楽。響きの上で、人と人生の時間が重なる美しい時の神域を作れれば幸いである。(橘川琢)

橘川琢MigakuKITSUKAWA
作曲を三木稔、助川敏弥の各氏ほかに師事。第2回牧野由多可賞作曲コンクールファイナリスト。文部科学省音楽療法専門士。2005年度(第60回記念)文化庁芸術祭参加。2006年・2008年度文化庁「本物の舞台芸術体験事業」に自作を含む《羽衣(Aura-J)が、採択される。「新感覚抒情派(『音楽現代』誌)」と評される現代クラシック音楽・現代邦楽作品を作曲、作品はNewYorkほか海外でも演奏されている。日本音楽舞踊会議理事。月刊「音楽の世界」副編集長を経て、季刊「音楽の世界」編集長。www.migaku-k.net

作曲:三木稔佐藤容子マーティンリーガン関一郎橘川琢
邦楽器による伝説舞台羽衣
台本・作詞:西田豊子
指揮:榊原徹ソプラノ:飯島香織バリトン:小林由樹※新箏1:木村玲子篠塚綾新箏2:松村エリナ藤川いずみ17絃:小林道惠本橋麻由美※尺八1:坂田誠山・高橋慧山尺八2:関一郎・阿部大輔笛:澤田由香※笙:大塚惇平※三絃:野澤徹也琵琶:大上茜打楽器:若月宣宏・望月太喜之丞

羽衣は心の翼
《羽衣》の日本語での音楽劇が10年を経て完成した。1995年9月、日本・ロシア国際共同演劇制作としてモスクワのボリジョイ劇場の隣りにあるロシアン・アカデミー・ユースシアターで初演され、総合的には大成功で今も上演されている。西田豊子作、ふじたあさや演出による、その《羽衣》の音楽を担当した私は、当時オペラ《隅田川》を作曲中のため、各音楽ナンバーの歌のメロディーを日本語で書き、そのロシア語化(ロシアの指揮者たちが改定)と小編成オーケストラ伴奏を佐藤容子に任せた。ユースシアターの歌い手たちは優秀で、ロシア語になった歌は、書いた私が別物と思うほど魅力的に聞こえたが、当時ロシアは貧困で、劇場のオケは退役軍人などが震える手で演奏するなど酷いものだった。1999年、この音楽劇は極東のハバロフスクでも上演された。このときの主催者は、意欲的な指揮者を持つパントマイム劇団で、演劇的には素晴らしかった。だが常々声を出さないジャンルゆえ、歌はお世辞にもうまいとは言えず、指導に当たった榊原徹は大変苦労をしたものだ。狭い劇場で、伴奏も佐藤が苦労して作ったカラオケしか使えなかった。そのような音楽的には消化不良の《羽衣》であったこともあり、私は初演当時からこの台本を生かして別の形の音楽劇を日本語でやりたいと思い続けていた。そして初演時責任を回避して書かなかった歌の伴奏は、全て日本の楽器に変えて自分で書き、おそらく必要になる他の部分を佐藤に作曲してもらおうと考えていた。一方、邦楽器は2002年から教育の現場で義務的に取り上げられることになり、その突然の変容を邦楽関係者は迎春の思いで受け入れていた。しかし私には、西洋音楽で育ってきた先生たちが伝統邦楽の妙味をわずかの授業時間で生徒たちに伝えられるとは絶対に思えない。各楽器を丹念に教えることも難しい、ではどうすればいいのかと問い続けていた。10年も前から邦楽器作品を書き続けてきたものの、教育現場に対応できるプログラムを作ってこなかった私にとって、「羽衣」という伝説と、その音楽劇化の体験はおおきなヒントになった。子供たちの視点で、ひとコマのチャンスで邦楽器・雅楽器を楽しみながらストレートに受容し、音楽とドラマの感動を同時に体験させるプロジェクトがあったなら、伝統芸術に深入りさせるおおきなキッカケになるのではないだろうか、それには「羽衣」は最適の素材ではないか!33年取り組んできた私のライフワーク「日本史オペラ8連作」の完成が数ヶ月後には可能との目処がついた昨秋、《羽衣》を「邦楽器により伝説舞台」という形でオーラJのレパートリーにしようという強い思いが去来して離れなくなった。芸術文化振興基金に申請し、芸術祭参加も認められた。創立7年目を迎えるオーラJ全員参加でこの伝説舞台を作り上げようと思い立ち、西田さんの新たな脚本を得、通常の定期の倍の時間をかけて熱い思いで今日を迎える。チャンスがあれば改定も加え、舞台を駆使した音楽劇に転用できる。今、私には《羽衣》は心の翼である。(2005年オーラJ第17回定期演奏会プログラムノートより三木稔)

羽衣が翼になって《羽衣》が華やかに舞い始めた。邦楽器による伝説舞台と副題して、このLegendを2005年11月に初演した時のプログラムや、その時のライヴCDに、企画者として創作への経緯を詳しく書いたので繰り返さないが、音楽とドラマの感動を同時に体験することが出来るこの《羽衣》は、邦楽器の合奏団の今後のレパートリーのあり方、特に子供たちとの接点を探る上で大きなヒントとなるに違いない。オーラJは、私の志どおり、昨年の文化庁「本物の舞台芸術体験事業」など地方での多くの公演で得た成果を踏まえて、二度目の東京公演でこの作品の真価を問うことになった。今回は、全曲の半ば以上を作曲した私が責任上指揮をするが、企画者として貫いた、平易な旋律に宿す民族楽器の味わいやドラマの機微を、聴衆の皆さんにお伝えできれば幸いである。(2007年オーラJ第19回定期演奏会プログラムノートより三木稔)※=賛助出演
第35回定期演奏会

再発見 邦楽器の魅力

2016年7月1日(金)19時開演
渋谷区文化総合センター大和田 伝承ホール

前奏曲 結葉
~笙・箏・神楽鈴・小鼓による~ 
op.84(新作初演) 作曲:橘川 琢

3人のパーカッショニストと邦楽アンサンブルのための
ネオ・エスノ
(新作初演) 作曲:山本 和智
打楽器:篠田浩美 林瑞穂 大家一将

邦楽器による伝説舞台
羽衣
台本・作詞:西川豊子
作曲:三木 稔 佐藤容子 マーティン・リーガン 関 一郎 橘川 琢
指揮:榊原 徹
ソプラノ:飯島香織 バリトン:小林由樹 

出演:オーラJ 賛助出演:大塚惇平 澤田由香 角田眞美 本橋麻由美

http://www.ora-j.com/
オーラJ 事務局
〒151-0072 東京都渋谷区幡ヶ谷 2-29-5 五味楽器ビル1F
Tel 03-3749-3741 Fax 03-3749-3719

■本件や所属・関連アーティストに関するお問い合わせは下記までお願い致します。

株式会社スリーシェルズ
〒170-0013 東京都豊島区東池袋5-7-6-604
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担当 西








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