− 発表したピボタル第3相試験のデータには、本ワクチン候補の全体的な有効性に関する最新データと、血清型別、ベースラインにおける血清状態別、疾患重症度別の有効性に関する副次評価項目の正式分析が含まれる −


− 18カ月時点の結果は12カ月時点の解析で報告された有効性と安全性のデータを拡大するもので、ワクチンの全体的な有効性は全般的に一貫性があり、試験は十分な症例数を確保して副次評価項目すべてを達成しており、安全性と有効性の評価は全体で4年半にわたり実施

− 武田薬品はASTMHで、デング熱ウイルスおよびジカウイルスのワクチン候補についての口頭発表を含め、当社ワクチンパイプラインに関する11件のアブストラクトを発表 −

米マサチューセッツ州ケンブリッジ & 大阪--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) -- 武田薬品工業株式会社(TSE:4502 / NYSE:TAK)(以下、武田薬品)は本日、当社のデング熱ワクチン候補(TAK-003)を検討するために実施中のピボタル第3相「デング熱に対する4価ワクチン予防接種の有効性試験」(Tetravalent Immunization against Dengue Efficacy Study (TIDES))の最新結果を、第68回米国熱帯医学会(ASTMH)年次集会で報告したと発表しました。発表されたデータ(初回投与3カ月後の2回目投与から18カ月後)には、全体的なワクチン有効性(VE)の最新データと、血清型別、ベースラインにおける血清状態別、疾患重症度別の有効性に関する副次評価項目の正式評価が含まれます。TIDES試験は、症例数が十分に確保され、副次評価項目のすべてを達成しました。試験のパート2で得られた全体的なワクチン有効性と安全性に関する結果は、主要評価項目の解析で報告されたデータと全般的に一致するものでした(18カ月目の解析における全体的VEは73.3%[95%信頼区間(CI):66.5%~78.8%、p<0.001]、主要評価項目の解析[2回目投与から12カ月後]におけるVEは80.2%(95% CI:73.3%~85.3%))。全体的VEに関する主要評価項目の解析結果は、ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシンに最近掲載されましたが1、デングウイルスへの感染歴とは無関係に、4~16歳の小児・若年層で、ウイルス学的に確認されたデング熱感染(VCD)に対する予防効果を証明するものです。

副次評価項目の評価では、入院を要したデング熱に対するVEが90.4%(95% CI:82.6%~94.7%、p<0.001)で、デング出血熱に対するVEが85.9%(95% CI:31.9%~97.1%)であることが示され、重症VCDに対する有効性は症例数不足が理由で判定できませんでした(VE:2.3%[95% CI:-977.5%~91.1%])。ベースラインにおける血清反応が陽性の患者と陰性の患者で全体的な有効性は同等でした(それぞれVE:76.1%[95% CI:68.5%~81.9%]、VE:66.2%[95% CI:49.1%~77.5%])。有効性の結果は患者の血清型により異なりました。VEは血清1型が69.8%(95% CI:54.8%~79.9%)、血清2型が95.1%(95% CI:89.9%~97.6%)、血清3型が48.9%(95% CI:27.2%~64.1%)でした。デングウイルス血清4型の症例数は今回の評価を適切に行うには不十分な数でした(VE:51.0% [95% CI:-69.4%~85.8%])。有効性の評価項目は、試験期間を通じて引き続き評価を実施します。

VCDでの探索的評価項目の解析では、血清反応が陽性と陰性の患者で同等のVEが示されており、デングウイルス血清1型でVEはそれぞれ72.0%[95% CI:52.2%~83.6%]、67.8%[95% CI:40.3%~82.6%]、デングウイルス血清2型でVEはそれぞれ93.7%[95% CI:86.1%~97.1%]、98.1%[95% CI:85.8%~99.7%]でした。デングウイルス血清3型の場合、VEは血清反応陽性患者で61.8%(95% CI:43.0%~74.4%)、陰性患者で-68.2%(95% CI:-318.9%~32.4%)でした。血清反応陰性患者でのデングウイルス血清3型に対するVEは統計学的には結論付けられないものでしたが、有効性の不足を示しています。デングウイルス血清4型に対する有効性は、症例数が限られていたため判定できませんでした。デングウイルス血清3型および4型に対する本ワクチン候補の有効性は、計画されている追跡調査でさらに明らかにしていきます。

武田薬品の本デング熱ワクチン候補は、これまでの結果と一致する形で全般的に良好な忍容性を示し、重大な安全性リスクはこれまでのところ観察されていません。

ASTMHでTIDES試験のデータを発表した武田薬品デング熱ワクチン臨床開発担当メディカルディレクターを務めるShibadas Biswal(M.D.)は、次のように述べています。「ASTMHで発表された18カ月時点のデータは、武田薬品の本デング熱ワクチン候補の有効性と安全性に対する理解を一層深めるものです。これらの結果は励みになるもので、特に12カ月時点の分析と比較して全体的な有効性が一貫している点、また同様に血清反応陰性の被験者における全体的な有効性が一貫している点を確認できて当社はうれしく思います。TAK-003のプロファイル、特に血清反応陰性患者での血清3型に対するプロファイルを完全に理解するには追加のデータが必要ですが、血清反応陰性集団の感染防止と入院の回避を含め、デング熱管理の重要な優先事項に本ワクチンは対応できる可能性があると当社は考えています。」

第3相TIDES試験は進行中で、全体で4年半にわたり、被験者で本ワクチン候補の安全性と有効性の評価を続けます。武田薬品のデング熱ワクチン候補は現在、世界で承認されたところはありません。

武田薬品はASTMHで全体として、2件の口頭発表と9件のポスター発表を行いましたが、その中にはZIK-101試験から得たジカウイルスワクチン候補のデータが含まれます。ZIK-101試験は、18~49歳の男女240人を被験者とし、本治験用ワクチン候補の安全性と免疫原性を評価するようにデザインしたランダム化プラセボ対照二重盲検第1相試験です2。また本第1相試験は、本ワクチン候補を今後の研究に進められるよう、異なる投与量での評価も行いました2。武田薬品のジカウイルスワクチンプログラムは、米国保健福祉省の事前準備対応次官補局に属する生物医学先端研究開発局(BARDA)より、連邦資金の援助を受けています。

第3相TIDES(DEN-301)試験について
二重盲検ランダム化プラセボ対照第3相TIDES試験は、小児・若年被験者で、4種の血清型のいずれかによって引き起こされ、検査で確認されたあらゆる重症度の症候性デング熱の予防で、TAK-003を2回投与した場合の安全性と有効性を評価する試験です3。被験者はランダム割り付けにより、試験1日目と90日目にTAK-003 0.5 mLまたはプラセボのいずれかを皮下投与されました3。試験は3つのパートで構成されています。主要評価項目の解析では、初回投与から15カ月後までのワクチンの有効性と安全性を評価しました(2回目の投与からは12カ月後)3。本試験のパート2ではさらに6カ月継続し、血清型別、ベースラインにおける血清状態別、疾患重症度別の有効性に関する副次評価項目の評価を行いました3。本試験の最終パートではさらに3年間被験者を追跡調査し、有効性および長期安全性の評価を行います3

本試験が実施されているのは中南米(ブラジル、コロンビア、パナマ、ドミニカ共和国、ニカラグア)とアジア(フィリピン、タイ、スリランカ)のデング熱流行地域にある施設です。これらの地域ではデング熱予防に対する未充足ニーズがあり、重症型デング熱が小児における重篤疾患および死亡の主因となっています3。血清状態別の安全性と有効性の評価を行えるよう、本試験に参加する被験者全員からベースラインにおける血液サンプルを採取しました。武田薬品および専門家から成る独立データモニタリング委員会は、積極的な安全性モニタリングを継続的に行っています。

武田薬品のデング熱ワクチン候補(TAK-003)について
武田薬品の4価デング熱ワクチン候補(TAK-003)は、4種のワクチンウイルス型すべての遺伝子「バックボーン」を提供する弱毒生2型デングウイルスをベースとしています4。小児および若年の被験者での第1相/第2相臨床試験のデータは、TAK-003が陽性、陰性のいずれの血清反応の被験者でもデングウイルスの4種の血清型すべてに対し免疫応答を誘導することを示し、また同ワクチンは全般的に安全で良好な忍容性を示しました5,6,7,8

デング熱について
デング熱は、蚊媒介ウイルス感染症として最も急速に拡大しており、世界保健機関によって2019年の「世界の健康に対する脅威トップ10」の1つに挙げられています9,10。デング熱は主にネッタイシマカ(Aedes aegypti)と、程度は低いもののヒトスジシマカ(Aedes albopictus)が媒介します。4種のウイルス血清型のいずれによっても引き起こされ、いずれの血清型もデング熱または重症型デング熱を引き起こす可能性があります9。個々の血清型の罹患率は地理、国、地域、季節によって異なり、時間経過とともに変化します9,11。ある血清型のウイルスへの感染から回復した場合、その血清型に対してのみ生涯続く免疫を得ますが、後に他の血清型のウイルスに感染した場合、重症化のリスクは高まります9

デング熱は流行しがちであり、熱帯と亜熱帯地域で流行が観察されており、最近では米国本土と欧州の一部でも流行しています9.12.13。現時点で世界人口の約半分がデング熱の脅威にさらされており、毎年世界全体で3億9000万人が感染し、2万人が死亡していると推定されています8,14。デング熱はあらゆる年齢層の人々が感染する可能性があり、中南米とアジアの一部の子供たちにとっては重篤疾患を引き起こす主因となっています9

武田薬品のワクチンに対する取り組みについて
ワクチンは、毎年200~300万人以上の生命を救い、世界の公衆衛生を変革しました15。武田薬品は過去70年間、ワクチンの提供により日本の人々の健康を守ってきました。現在、武田薬品のグローバルワクチンビジネスはデング熱、ジカウイルス感染症、ノロウイルス感染症など、世界で最も困難な感染症の一部を対象に、新機軸を取り入れた対策に取り組んでいます。当社チームはワクチンの開発製造とグローバルアクセスに関する傑出した実績と豊富な知識を生かして、世界で最も緊急性の高い公衆衛生ニーズに対応すべく、ワクチンのパイプラインを前進させています。詳細についてはwww.TakedaVaccines.comをご覧ください。

武田薬品工業株式会社について
武田薬品工業株式会社(TSE:4502/NYSE:TAK)は、日本に本社を置く価値立脚・研究開発型の世界的なバイオ医薬品のリーディングカンパニーとして、科学の成果を高度に革新的な医薬品へと橋渡しすることで、患者のために健康を改善してより明るい未来をもたらすことに真剣な努力を傾けています。武田薬品はその研究活動をオンコロジー、希少疾患、神経精神疾患、消化器系疾患の4つの治療領域に集中させています。また血漿分画製剤とワクチンにも重点的に研究開発投資を行っています。武田薬品は、新しい治療選択肢を掘り起こし、協業的研究開発の強化された原動力と能力を活用して、強固かつ多様な創薬手法のパイプラインを構築することにより、人々の生活を改善することに貢献する高度に革新的な医薬品の開発に傾注しています。当社の従業員は約80の国で、患者の生活の質の向上と、医療分野におけるパートナーとの協力に傾倒しています。

詳細についてはhttps://www.takeda.comをご覧ください。.

References

1 Biswal S, et al. Efficacy of a tetravalent dengue vaccine in healthy children and adolescents. N Engl J Med. 2019; Retrieved November 2019.
2 ClinicalTrials.gov. Safety, Immunogenicity and Dose Ranging Study of Inactivated Zika Virus Vaccine in Healthy Adult Participants. 2019. Retrieved November 2019.(健康な成人被験者における不活化ジカウイルスワクチンの安全性・免疫原性・投与量決定試験)
3 ClinicalTrials.gov. Efficacy, Safety and Immunogenicity of Takeda's Tetravalent Dengue Vaccine (TDV) in Healthy Children (TIDES). 2019. Retrieved November 2019.(健康な小児における武田薬品の4価デング熱ワクチン(TDV)(TIDES)の有効性・安全性・免疫原性)
4 Huang CY-H, et al. Genetic and phenotypic characterization of manufacturing seeds for tetravalent dengue vaccine (DENVax). PLoS Negl Trop Dis. 2013;7:e2243. Retrieved November 2019.
5 Sáez-Llorens X, Tricou V, et al. Safety and immunogenicity of one versus two doses of Takeda's tetravalent dengue vaccine: Interim results of a long-term phase 2, randomized, placebo-controlled pediatric trial in Asia and Latin America. Lancet Infect Dis. 2017;17:615-625. Retrieved November 2019.
6 Osorio, JE, et al. Safety and immunogenicity of a recombinant live attenuated tetravalent dengue vaccine (DENVax) in flavivirus-naive healthy adults in Colombia: a randomised, placebo-controlled, phase 1 study. Lancet Infect Dis. 2014;14:P830-838. Retrieved November 2019.
7 Wallace D. Persistence of neutralizing antibodies one year after two doses of a candidate recombinant tetravalent dengue vaccine in subjects aged from 1.5 to 45 years. Presented at 64th Annual Meeting, American Society of Tropical Medicine and Hygiene; October 2016; Philadelphia, Pa.
8 Saez-Llorens X, et al. Phase II, double-blind, controlled trial to assess the safety and immunogenicity of different schedules of Takeda’s Tetravalent Dengue Vaccine Candidate (TDV) in healthy subjects aged between 2 and <18 years and living in dengue endemic countries in Asia and Latin America. Presented at 5th Pan-American Dengue Research Network Meeting; April 2016; Galveston, Texas.
9 World Health Organization. Factsheet. Dengue and Severe Dengue. April 2019. Retrieved November 2019.(世界保健機関、ファクトシート、デング熱と重度デング熱)
10 World Health Organization. Ten threats to global health in 2019. 2019. Retrieved November 2019.(世界保健機関、2019年版「世界の保健に対する10の脅威」)
11 Guzman MG, et al. Dengue: a continuing global threat. Nature Reviews Microbiology. 2010;8:S7-S16. Retrieved November 2019.
12 Knowlton K, et al. Mosquito-Borne Dengue Fever Threat Spreading in the Americas. The Natural Resources Defense Council (NRDC). 2009. Retrieved November 2019.(天然資源防護協議会、米大陸で蚊媒介デング熱の脅威が拡大)
13 Chan E, et al. Using web search query data to monitor dengue epidemics: a new model for neglected tropical disease surveillance. PLoS Negl Trop Dis. 2011;5:e1206. Retrieved November 2019.
14 World Health Organization. Factsheet. Dengue. 2019. Retrieved November 2019. (世界保健機関、ファクトシート、デング熱)
15 UNICEF. Vaccination and Immunization Statistics. 2019. Retrieved November 2019. (UNICEF、2019年版「ワクチン接種・予防接種統計」)

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記事名:「武田薬品が第68回米国熱帯医学会(ASTMH)年次集会でデング熱ワクチン候補のピボタル第3相試験の18カ月データを発表