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2年で味わい尽くす、ラー博30年史~ラー博史上最大のプロジェクト「あの銘店をもう一度」が始動~



和歌山「井出商店」


あの銘店をもう一度


左から、札幌「けやき(欅)」・博多「ふくちゃんラーメン」・山形赤湯「龍上海本店」


左から、福井厚賀「一力」・福島会津「牛乳屋食堂」・笠岡「中華そば坂本」

新横浜ラーメン博物館(横浜市港北区、代表取締役:岩岡 洋志)は、30周年を迎える2024年へ向けた取り組みとして、過去に出店した約40店舗の銘店が2年間かけ、3週間のリレー形式で出店するプロジェクト「あの銘店をもう一度」を2022年7月1日(金)よりスタートします。
当企画のオープニングを飾るのは、和歌山の銘店「井出商店」。同店は、ご当地ラーメンブームの火付け役であり、今もなお塗り替えられる事のない数々のラー博記録を叩き出した、ラー博史に残る伝説のラーメン店です。そのような背景からも、ラー博30年の集大成といえる当企画のトップバッターにふさわしいラーメン店と考えております。詳細は下記をご参照ください。

画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/314396/LL_img_314396_1.png
和歌山「井出商店」

※第1弾のニュースリリースは下記URLよりご参照ください。
https://www.raumen.co.jp/information/news_001228.html

画像2: https://www.atpress.ne.jp/releases/314396/LL_img_314396_2.png
あの銘店をもう一度

■歴代店舗はどのように選んだのか ~当館の誘致基準~
1994年3月6日の新横浜ラーメン博物館創業時、全国にどのようなラーメンが存在するのだろう?というワクワク感を持ち、そして実際に10,000店以上食べ歩き、取材をし、私たちなりの紹介の基準が生まれました。
日本という国は縦長の島国で、四季や風土・気候によって異なった食文化が存在します。郷土料理などはその例で、ラーメンも同じように郷土色を持っていると私たちは感じました。そして私たちはそのさまざまな地域において地元に根付き、その地域でさまざまな影響を与え、長い間支持されているお店を中心に皆様にご紹介していくことで、各地域に様々なラーメンがあるということを伝えたい、そして私たちが食べ歩いて感じた驚きや感動、ワクワク感をお届けしたいと思ったのです。


【国内店舗:ご当地ラーメン】
ラーメンを郷土料理(ご当地ラーメン)と位置づけ、地元に根付き、長い間支持され、今なお繁盛しているお店を中心に誘致・紹介をしています。※ご当地ラーメンとは自然発生的に誕生した地域の繁盛店から、独立・あやかったお店が増え、その地域に同じ特徴の味が多く存在する食文化を指します。

画像3: https://www.atpress.ne.jp/releases/314396/LL_img_314396_3.png
左から、札幌「けやき(欅)」・博多「ふくちゃんラーメン」・山形赤湯「龍上海本店」

【国内店舗:ふるさとラーメン】(ご当地ラーメン)
同じような味がそのエリアに広がってはいないものの、その地域に根付き、今なお繁盛しているお店を指します。

画像4: https://www.atpress.ne.jp/releases/314396/LL_img_314396_4.png
左から、福井厚賀「一力」・福島会津「牛乳屋食堂」・笠岡「中華そば坂本」

【海外店舗:逆輸入ラーメン】
海外は日本とは違い、ラーメンを作る環境が整っていない中、知恵と工夫により日本では生み出せないラーメンが誕生しており、その味と志を紹介しています。逆輸入ラーメンは、日本にお店がないことが前提です。

画像5: https://www.atpress.ne.jp/releases/314396/LL_img_314396_5.png
左から、ドイツ「無垢ツヴァイテ」・アメリカ「YUJI RAMEN」・イタリア「CASA LUCA」

※原則は上記の3点が誘致基準ですが、新しいこだわりを提案し、ラーメン業界に影響を与えたお店・人や、将来を見据えた上で行なう企画店(新ご当地創生計画や復興支援やラーメン登竜門等)も実施しています。これらの基準をもとに、「全国各地のラーメンを飛行機に乗らずに食べに行ける」という私どものコンセプトに則り、本店及びその周辺しかないお店を紹介して参りました。


■井出商店 ~ご当地ラーメンブームの火付け役~
これらの誘致基準をもとに、「井出商店」は、和歌山ラーメンの主流である濃厚豚骨醤油ラーメン「井出系」のルーツという歴史的側面から「国内店舗 ご当地ラーメン」としてお声がけすることとなりました。
1998年10月1日、当館に井出商店がオープンしました。今でこそ和歌山ラーメンは知られている存在ですが、当時は各地域にご当地ラーメンがあるということすらあまり知られておらず、和歌山のイメージは「みかん」や「梅干し」くらいでラーメンを連想する人は皆無でした。
そのような中、オープンするや初日から大行列となり、期間終了までの238日間、一度も列が切れることがない大ブレークを果たしました。そして当館だけでなく和歌山の本店にもメディアが殺到するなど、社会現象といっても過言ではない和歌山ラーメンブームが巻き起こりました。この和歌山ラーメンブームを皮切りに、その後に訪れるご当地ラーメンブームへと繋がっていくのです。


【井出商店が残した様々な記録】
●連続行列日数:238日間(出店期間中、一度も列が途切れていません)
●最大待ち時間:210分(列を作れる場所があればさらに伸びていたと思われます)
●1日平均杯数 :893杯(わずか23席)期間中21万2610杯
これらの記録は、四半世紀たった今もなお、破られることなく燦然と輝き続けています。
そして「和歌山ラーメン」の名を全国に広めた功績が認められ和歌山県知事から観光功労者感謝状を授与しました。


【井出商店の中華そば】

画像6: https://www.atpress.ne.jp/releases/314396/LL_img_314396_6.png
「井出商店」の中華そば

昭和28年創業の井出商店。その中華そばの特徴はスープにあります。豚骨を強火で沸騰させるため、骨の髄からゼラチンが溶け出し、スープと脂をトロリと乳化させます。このため醤油味がうまくマスキングされてまろやかな口あたりとなります。
麺はストレートの細麺。具材は和歌山ラーメンの特徴でもあるカマボコにチャーシュー、メンマ、青ネギといたってシンプル。屋台時代からの素朴さそのまま、それが井出商店の中華そばなのです。
※「井出商店」のさらに詳しい情報は下記URLよりご参照ください。
https://note.com/ramenmuseum/n/n3a79208ace8a


井出商店に続く2店舗目には創業90余年の歴史を持つ会津屈指の老舗、福島県会津若松「牛乳屋食堂」、3店舗目には「極太麺×濃厚つけダレ×魚粉」という、それまでになかったつけ麺のスタイルを確立し、その後活躍するお店に大きな影響を与えた、埼玉川越「頑者」にご出店いただきます(※第4弾以降の出店スケジュールは、改めてお知らせいたします)。

画像7: https://www.atpress.ne.jp/releases/314396/LL_img_314396_7.jpg
第1弾~第3弾のスケジュール

■30年かけて普及した食文化=ご当地ラーメン
1994年の開業当初、札幌の味噌ラーメンは知られていましたが、各地域にご当地ラーメンがあるということは、ほとんど知られておらず、食に詳しい人でも九州のラーメンや喜多方のラーメンが知られていた程度でした。
当館は開業前、全国を食べ歩き、まるで郷土料理のように様々なスタイルのラーメン=ご当地ラーメンが存在していたことを知り「全国各地のラーメンを飛行機に乗らず1カ所で味わえたらどんなに素晴らしいか」という想いから誕生しました。
そして、そのすばらしさを伝えるべく1996年より「新横浜着 全国 ラーメン紀行」と題し、まだ当時首都圏で知られていなかったご当地ラーメンを紹介し、その後、首都圏ではご当地ラーメンブームが巻き起こりました。その後も今日に至るまで、ブレることなく地道にご当地ラーメンを中心とした普及活動を行ってきました。
開館から28年が過ぎた今、コンビニエンスストアや量販店には当たり前のようにご当地ラーメンの即席めんや生麺が並び、日本全国に様々なご当地ラーメンがあることは周知の事実となりました。これまでにご出店いただいた50店舗のお力添えのおかげで、創業時の想いは充分に達成できたのではないかと思っております。

画像8: https://www.atpress.ne.jp/releases/314396/LL_img_314396_8.jpg
商品名にご当地名または店名が入るカップラーメンの販売数、割合の調査(主要3社)

ご当地ラーメンの広まり、認知度を表す指標として、商品名にご当地名や店名が入るカップラーメンの販売数、割合の調査を行いました。1994年の開館時には全商品中1.5%しかありませんでしたが、2022年にはその割合が34.8%にまで増えています。上記の結果からも、今やいかにご当地ラーメンが身近なものになっているかが分かります。

画像9: https://www.atpress.ne.jp/releases/314396/LL_img_314396_9.png
日本初の店名入りカップ麺 日清名店仕込み札幌「すみれ」、博多「一風堂」

しかしその反面、ご当地ラーメンが当たり前になったことで、その価値が薄れてしまっているようにも感じます。
また新型コロナウイルスのまん延により観光資源としてのご当地ラーメンは大きな影響をうけております。
このような状況から、今回の「あの銘店をもう一度」を通して、改めて各地域の銘店にご出店いただき、ご当地ラーメンの魅力を再発見していただくと共に、企画をきっかけに各地域へ足を運んでいただければと願っております。
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