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トイレビジネスを展開している三橋 秀人氏が執筆した書籍『成長する会社のトイレ戦略』を発売



『成長する会社のトイレ戦略』カバー


株式会社アメータ 代表取締役 三橋 秀人氏


オンラインでのインタビューに答える三橋氏

株式会社知道出版(所在地:東京都千代田区、代表取締役:鎌田 順雄)は、神奈川県横浜市に拠点を構え、トイレ専門総合商社としてトイレビジネスを展開している株式会社アメータ 代表取締役 三橋 秀人氏が執筆した書籍『成長する会社のトイレ戦略』を発売いたしました。



画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/211638/LL_img_211638_1.jpg

『成長する会社のトイレ戦略』カバー



URL: https://www.ameta.jp/





■書籍概要

タイトル: 成長する会社のトイレ戦略

著者 : 三橋 秀人

価格 : 1,200円+税

発売日 : 2020年3月25日

ページ数: 144ページ

発行元 : 知道出版

URL : http://chido.co.jp/books/1317/





本書の発売にともない、新型コロナウイルス(COVID-19)の脅威が広まる今、三橋氏による特別インタビューを掲載させていただいております。



全世界的に手洗い、消毒、殺菌が奨励される今、次第に居住空間の衛生管理への認識も変わりつつあります。自宅での生活はもちろんのこと、公共施設においても、感染のリスクを減らす衛生環境をいかに維持するかに注目が集まっています。そんな今だからこそ、トイレ空間におけるスペシャリストにコロナ対策のお話をお聞きしました。





――まず、トイレにおいても新型コロナウイルス感染リスクはあるのでしょうか?

トイレ内での感染リスクは少なくないと考えています。周知のとおり、コロナウイルスは飛沫感染、接触感染による感染がわかっています。飛沫感染は、感染者の飛沫(くしゃみ、咳、つばなど)と一緒にウイルスが放出され、他の方がそのウイルスを口や鼻などから吸い込んで感染します。接触感染は、感染者がくしゃみや咳を手で押さえた後、その手で周りの物に触れるとウイルスがつきます。他の方がそれを触るとウイルスが手に付着し、その手で口や鼻を触ると粘膜から感染します(※)。つまり、何かしらの方法で人がウイルスに直接触れることにより感染するリスクが高くなるのです。

トイレの中では、排泄物の中に潜むウイルスが、トイレの中に拡散されてエアロゾルになることにより、接触感染を起こすリスクがあります。エアロゾルとは、個体・液体であった粒子が分散し気体の中に浮遊している状態になった物質のこと。排泄物を洗浄水で流した際、必ず多少の水しぶきが起こりますが、この中にあるエアロゾルが壁や、床にたまった埃に付着します。それらに触れることにより感染するというリスクが出てくるのです。



※厚生労働省発表による「新型コロナウイルスに関するQ&A(一般の方向け) 令和2年4月29日時点版」より引用抜粋





――感染リスクを減らすため、トイレ掃除をどのように行えばいいのでしょうか?

病院などでよく見られる方法でもありますが、まずトイレ内の埃を取り除き、エアロゾルの付着対象を極力少なくしたうえで、壁や床、便器の掃除を行うことをお勧めしています。

このとき、やってはいけないのが、トイレ掃除に掃除機を使用すること。掃除機は、吸入と同時に空気を排出しているため、吸入時に埃を吸引するものの、一方で排出時にウイルスを撒き散らすことになります。ウイルスの粒子は埃より小さくて目には見えないため、一見きれいになったように見えても、空間全体を見るとウイルスがあちこちに飛散している状態を作り出してしまうことになるのです。

基本的に、ウイルスの有無を問わず、日頃の清掃方法と同様です。もちろん基本をおさえて清掃するのは必須。トイレ清掃の基本とは、(1)比較的きれいな場所から汚れている所へと清掃する (2)トイレブース内では「上から下、奥から手前」に沿って清掃する。この2つです。

また、価格の安い洗剤にも要注意です。確かに購入しやすいのですが、その除菌効果には疑問符がつくことも少なくありません。反対に信頼できる洗剤・除菌剤はそれなりの価格になっています。

では、トイレ内の各場所の細かい清掃方法のコツをお伝えしましょう。



・洗面台

人の手を介して手垢・雑菌・ウイルスの付着が考えられます。アルカリ洗剤もしくは中性除菌トイレクリーナーを使用しましょう。スポンジに中性除菌トイレクリーナーを噴霧し、洗面台・蛇口の汚れを洗剤で取ります。使用したスポンジは水で洗い流し、絞った状態(水分を吸収していない状態)で、洗面台・蛇口を拭いていきます。最後にペーパータオルで吹き上げます。ペーパータオルは市販のもので構いません。その後、所有していれば陶器便器コーティング剤を塗布。コーティング剤にはイソプロピルアルコールという成分が含まれているものを推奨します。この成分で、洗面台のコーティングと消毒が同時にできます。



・ゴミ箱とサニタリーボックス

意外と注意が及ばないのが、ゴミ箱とサニタリーボックスの廃棄物。多くの方の汚物が廃棄されているため、最も感染のリスクが高いとも言えます。回収する際は、必ずマスク・手袋を着用の上、袋で密封して廃棄してください。また、ゴミ箱とサニタリーボックスは必ず弱酸性次亜塩素酸水などの消毒剤を噴霧し消毒拭きをしてください、手袋は流水で洗浄し、弱酸性次亜塩素酸水などの消毒剤を噴霧して、外側を触れないように外し、天日干しするようにしましょう。



・便器の清掃

便器の清掃を行う際は、必ず清掃用ゴム手袋・マスクを着用してください。そして、「洗剤で清掃→水拭き→拭き取り」という手順を追うのが理想的です。まず、洗剤で便器の汚れを落としていきます。



(1)スポンジに500円玉ほどに広がるようトイレ洗浄洗剤(弱酸性)を含ませ、便器の手洗い、タンク・レバー、便器フタ表裏、温水便座表裏、温水洗浄操作パネル表裏、便器ボール外側の順に洗剤で汚れを落とします。



(2)温水便座ノズルを引き出し、温水便座ノズルクリーナーをノズルに噴霧し、スポンジで汚れを拭き取ります。使用後のスポンジは洗浄水がかかる便器の手洗いに置きましょう。



(3)便器ボール内側にトイレ洗浄洗剤を噴霧し(便器の外に噴霧しないように気を付けてください)、便器ボール全体を洗浄、リム裏清掃、水溜りの中にトイレブラシを差し込み、配管の入り口まで清掃。洗浄水を流し、便器ボール内側及びトイレブラシを洗浄します。洗浄後のスポンジとトイレブラシに付いている水は、カビ発生防止のため乾かしきってから保管してください。

その後、できれば、洗剤を付けた順と同じ順番で水拭きをし、消毒まで行えると理想的です。消毒は、便座除菌クリーナーをトイレットペーパーに噴霧し、便器の各部位を拭き取り、最後にトイレットペーパーは水洗で流すようにしてください。





――清掃以外で、特に公共施設など不特定多数の人が利用するトイレで感染リスクを下げる注意点はどのようなものですか?

心がけてほしいことが、大きく分けて3つあります。まず洋式トイレで排泄物を流す際は、「必ず便器のフタを閉じてから流す」ようにしてください。エアロゾルの飛散を防止することができるとともに、次に使う方の感染リスクを減らすことにもつながります。

次に、用を足した後、「洗浄水でお尻を洗って」から、トイレットペーパーで拭き取るという手順を徹底すること。これは、自分の手にウイルスが付着することを防ぐためです。ウイルスは、トイレットペーパーを通り抜けて手に付着しますので、ペーパーで手と排泄物が遮断されていると考えないことが大事です。ただし、このとき、温水便座ノズルが明らかに清掃できていない場合は、注意が必要です。

そして、基本に戻りますが、手洗いやアルコール消毒をしっかりと行うこと。これを怠ると、手に残存しているウイルスが食事などの際に経口感染してしまうリスクがあります。手洗い後は、「ドアノブ、電燈・換気扇スイッチなどトイレに設置されているディスペンサーを極力触らない」ようにしてください。自分は気を付けていたとしても、別の誰かの衛生意識が足りず、こうした部位にウイルスが付着していることも少なくありません。もっとも完全にすべてのディスペンサーを触らないということは不可能でしょうから、必要以外のものには触らないという意識でいることが大事です。





――会社のトイレなど不特定多数の人々が使うトイレは、社員の清掃だけでリスクを減らせるのでしょうか?

そのご心配は多くの経営者がお持ちでしょう。そのようなときは、やはりトイレ清掃のプロに相談するのが最適でしょう。トイレ清掃のプロとは「日常清掃では防ぎきれない便器と、その周辺の問題を解決に導く人」のことです。今回お伝えしているトイレ掃除の知識は、プロの持っている技術のごく一部に過ぎません。トイレに関する専門知識や科学知識をきちんと学び、リスクについても熟知しているプロたちのすごさは、『成長する会社のトイレ戦略』にも書かせていただいていますので、そちらをお読みいただければなおのことよくご理解いただけるのではないでしょうか。また、気になる方は当社のお取引先が実施している「トイレケアカウンセリング」のご紹介もできますので、お気軽にお問い合わせいただけますと幸いです。



人との接触をするときは気を付けていても、意外と見落としてしまうのが、トイレなどでの接触感染。油断しないよう、日頃の清掃や、トイレ内での行動にも予備知識を持って備えたいところです。





※今回のインタビューは三密を避け、オンラインで行われたものです。

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