立憲民主党の泉健太代表は19日の記者会見で、日本維新の会の馬場伸幸代表が立憲を非難する発言を繰り返していることについて「相当焦りがあるんじゃないか。焦りがあるから発言がどうしても乱暴になってしまう」と述べた。
馬場氏は16日に衆院東京15区補選の維新新人の応援演説で「立憲に投票しないで」と呼び掛け、18日の記者会見では「立憲はたたきつぶす必要がある」と述べるなど、立憲を名指しした発言を続けている。
泉氏は、馬場氏が会見で「プロ野球で例えるなら、日本シリーズで自民党と戦う。今はその前のクライマックスシリーズを（立憲と）やっている」と話したことを踏まえ「我々はすでに自民党と戦っている。日本シリーズ中にクライマックスシリーズの話をされても乗りかねる」とかわした。
社会人野球「補強選手」で連携呼び掛け
さらに、社会人野球の都市対抗野球で、本大会出場チームは、同じ地区の予選で敗退したチームの選手を「助っ人」として補強できるという「補強選手」制度に言及し、「試合が終わったチームからメンバーが何人か補強選手として一緒になって、また次の試合を戦うみたいなことも含め（野党同士が）連携して、強大な不正腐敗を起こしている勢力と戦うという姿勢が大事じゃないか」と述べた。
そのうえで「拳を振り上げた姿勢ではなく、政治の本質を向いて発言していくことを野党全体がやっていくことで、自民党を上回る信頼を得ることができる。そういうふうに（野党）各党の代表者たちは、ふるまっていく必要がある」と語った。
一方、立憲の斎藤嘉隆参院国対委員長は19日、馬場氏の発言について維新の柴田巧参院国対委員長に遺憾の意を伝えたと明らかにした。斎藤氏は記者団に「選挙中に他党、他候補に悪口を言っておとしめることを野党間でやっているのは行儀が悪い。維新の体質を疑われてもしょうがない」などと不快感を示した。「維新は地方議員含めて不祥事が頻発しているわけで他党のことをとやかく言う前に自党を見つめ直したほうがいい」とも語った。柴田氏は「それはそれとして受け止める。ただ代表発言なので（野党）第1党を目指すという決意表明だ」と応じたという。【田辺佑介、源馬のぞみ】
