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藤井聡太名人、序盤の長考89分 研究外しの一手か 名人戦


 藤井聡太名人(21)に豊島将之九段(33)が挑戦する第82期名人戦七番勝負の第1局(毎日新聞社、朝日新聞社主催)が10日午前9時、東京都文京区のホテル椿山荘東京で始まった。8冠を持つ藤井名人は初防衛、豊島九段は5期ぶりの名人復位を目指すシリーズは、豊島九段が振り飛車含みで揺さぶりをかける出だしで幕を開けた。

 中田誠司・大和証券グループ本社会長が振り駒を務め、歩が3枚出て藤井名人の先手番と決まった。藤井名人の初手2六歩に対し、豊島九段が2手目に3四歩と、藤井名人が得意とする角換わりを避けると、記録係の田中大貴三段は驚きの声を上げ、「横歩取りや向かい飛車があるかもしれない」と、わくわくした声でモニターを見つめた。

 豊島九段はこの1年で戦法の幅を広げており、藤井名人は開幕前のインタビューで「どの戦型で来るか読めない」と話していた。解説の千田翔太八段は「阪田流向かい飛車も考えられる」と振り飛車の展開もあると予想。藤井名人が早めに6八玉と上がって振り飛車を警戒すると、豊島九段はようやく8四歩と突いて居飛車に進め、横歩取りに誘導した。

 角交換の後、豊島九段が2七角と金取りに打ち込むと藤井名人は1時間29分間の長考で4八金と逃げつつ中央を固めた。代えて3八銀の一手と見られていたが、検討陣は「3八銀は豊島九段が深く研究していそうなので、研究を外しにいったのではないか」と長考の意図を予想した。豊島九段は対局開始から13分しか使っていなかったが、4八金を見て26分考えて正午を迎え、昼食休憩に入った。

 持ち時間各9時間のうち、昼食休憩までの消費時間は藤井名人2時間7分、豊島九段39分。午後1時に再開する。

 千田八段は「豊島九段が局面を誘導したが、午後は一手一手考えながらの展開になる。先手も馬を作る展開になれば激しい戦いになることも予想される」と解説した。

 対局は午後6時半に指し掛けとなり、11日に指し継がれる。【丸山進、新土居仁昌】

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