認定こども園で保育士半数が退職意向 元理事長が「パワハラ」 堺

　堺市西区の認定こども園「あいあい浜寺中央こども園」で、保育士10人以上が退職する意向を示し、運営継続が困難になっていることが13日、市などへの取材で判明した。園を運営する社会福祉法人の元理事長による「パワハラ」などが原因という。

　堺市幼保推進課などによると、同園は0～5歳児約160人が在籍。勤務する保育士二十数人のうち、10人以上が3月末に退職する意向を示しているという。

　法人は12、13の両日実施した保護者説明会で、背景について「元理事長から保育士にパワハラ的言動があった」と説明した。元理事長が保育士のことを「コマ」と呼ぶなどしたという。

　園を運営する社会福祉法人「森の子ども」（同市）は、慰留を図るとともに新規や派遣職員で補充を図ろうとしているが、規定数確保が難しく、規模を縮小して運営せざるを得ない状況という。

　市は「受け入れられる範囲で体制を確保するよう園を指導するとともに、希望者への転園手続きを行っていく」としている。【高木香奈】