裸足で炎の上を… 春を告げる「火渡り」に観光客ら2000人

　秩父地方に春を告げる「長瀞火祭り」が3日、埼玉県長瀞町の不動寺前広場で行われた。赤い炎が上がる護摩壇の灰の上を裸足で歩く荒修行「火渡り」を、約2000人の観光客らが見守った。

　組み上げたまきをヒノキの葉で覆って作った護摩壇に火を入れ、招福除災を願う「柴燈大護摩供（さいとうおおごまく）」を行った後、灰になった護摩壇の上を渡って煩悩を焼き尽くすという火渡り。この日も、東京都品川区の品川寺や京都市の醍醐寺の修験者に続き、一般の人たちも裸足になって灰の上を歩いた。

　初めて火祭りに来たという熊谷市のパート社員、泉名知子さんは「灰の上を歩いていて心が洗われる気分になった。こうした祭りがあるのが日本の良いところ。来年もぜひ来てみたい」と満足した様子で話した。【照山哲史】