自動車教習中、踏切内で転倒の女性救う 連係プレーの2人に感謝状

　踏切内で転倒した高齢女性を救出したとして、大阪府警貝塚署は21日、貝塚市の自動車教習所「関西自動車学院」の教習指導員、長田優介さん（25）と辻友憲さん（30）に感謝状を贈った。

　2人はそれぞれ路上教習をしていた1月23日夕、同市加神1の南海本線の踏切で、高齢女性が線路の溝にはまり転倒して起き上がれなくなっているのを見つけた。

　「大丈夫ですか」。長田さんが教習車を降りて話しかけ、女性の両脇を抱えて踏切の外に出した。現場は車の通りが多く、長田さんの車の後ろを走っていた辻さんが後続の車の交通を誘導。約1分半後に踏切の警報音が鳴り、遮断機が降りた。女性にけがはなく、足が悪かったため辻さんが30分近くかけて貝塚駅まで送り届けた。

　長田さんは指導員として3年目、辻さんは9年目。路上教習中の人命救助について職員研修で学んでいるといい、「普段からイメージトレーニングをしていたので落ち着いて助けられた。教習生にも今回の経験を伝え、行動できるようになってほしい」と長田さん。辻さんは「女性を助けた後、遮断機が下りた時にはヒヤッとした。大事な命を守れて良かった」と笑顔だった。【斉藤朋恵】