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国王のがん、皇太子妃の重病説、不仲の兄弟… 揺れる英皇室の今


 英国の王室に受難が続いている。チャールズ国王(75)は「がん」が判明し、キャサリン皇太子妃(42)にも一時「重病説」が流れた。2020年に王室の公務から離脱した国王の次男ヘンリー王子(39)=米国在住=と、長男ウィリアム皇太子(41)の不仲は今も解消されていない。揺れる英王室の今を追ってみた。

 「臆測が飛び交うのを避け、世界中のがん患者への理解を促進するため、国王は診断の公表を選択した」。英王室は2月5日に出した声明で、あえて病状を公表した理由をそう説明した。

 がんの種類や進行の程度は明らかにされていないが、スナク首相は6日のラジオ番組で「幸いなことに早期発見だった」と明かし、進行していない段階で見つかった可能性を示唆した。

 がんが見つかったのは、国王が1月26~29日に前立腺肥大の治療で入院した際の検査だ。英メディアによると、前立腺がんではないという。

真の関心はキャサリン妃の容体とも

 国王は入院せず、今後も外来でのがん治療を続ける。当面、公の場に出席する行事は休止するが、負担の少ない書類の事務処理といった公務は続けるという。国王のがん治療開始を受け、今後は王位継承順位1位のウィリアム皇太子が国王の公務の一部を代行する。

 国王は2月11日、カミラ王妃と英東部サンドリンガムの教会を訪問。がん公表後に初めて公に姿を現し、集まった人々に手を振った。

 国王のがんが「それほど深刻ではない」との観測が広がる中、むしろ英国内で関心が集まるのはキャサリン妃の病状だ。キャサリン妃は「腹部の手術」で1月16~29日に国王と同じロンドン市内の病院に入院したが、その際、「本人の希望」により病名が伏せられたため、さまざまな臆測を呼んだ。

報道を否定する英王室だが

 英メディアは一斉に「がんではない」と伝えたものの、病状については「深刻なのは明らか」(英BBC放送)、「軽いとは思えない」(英紙タイムズ)と重病説も報じた。

 こうした中、1月28日にはスペインのジャーナリストが「王室関係者の情報」として、テレビ番組で「キャサリン妃は手術後、命が危険な状態だった」と発言した。「合併症が生じたため、医師団はキャサリン妃を人工的に昏睡(こんすい)状態にして治療した」と詳細な状況も話したため、報道は過熱。英王室がその後、この発言は「ナンセンスで、でっち上げだ」と完全否定する騒ぎになった。

 キャサリン妃の術後は順調と伝えられており、当面は療養に専念するという。公務復帰は当初、3月末のイースター(復活祭)以降になるとみられていたが、復帰まで数カ月はかかるとの報道もあり、依然として病名や病状は不明のままだ。

次男の訪英は和解の好機だったのか

 国王のがん公表後、注目されたのがヘンリー王子の動向だ。

 23年1月に出版した著書「スペア」の中でヘンリー王子は、過去に兄のウィリアム皇太子から暴力を受けたと主張。19年に王子の妻メーガン妃を兄が批判したことが原因で口論になった際、兄に襟首をつかまれて床にたたきつけられ、背中をけがしたと明かした。

 この「暴露本」出版後、兄弟の確執は深刻化した。だが父である国王の5日のがん公表直後、ヘンリー王子は6日に英国に一時帰国し、ロンドンの公邸「クラレンスハウス」にいる国王を見舞った。英メディアによると、久々に親子で45分間ほど面会をしたという。

 この際、「兄とも会い、兄弟の和解が進むのでは」との観測も生まれた。だがヘンリー王子は翌7日、兄には会わずに米国に帰国した。一方、その7日にウィリアム皇太子は、自身が後援する航空救急隊の慈善イベントに出席し、招待客の米俳優トム・クルーズさん(61)らと会っていた。

 王室評論家のリチャード・フィッツウィリアムズ氏は英紙ガーディアンに、「兄弟には深い溝があり、雪解けの兆しはない」と指摘。暴露本などの影響で、「ウィリアム皇太子は弟を信用しておらず、裏切られたと思っている」と述べ、和解は困難との見方を示した。【ロンドン篠田航一】

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