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小型除雪機の死亡事故は10年間で25件 安全機能使わぬケースも


 独立行政法人「製品評価技術基盤機構」(NITE)は、手押し歩行式の小型除雪機による事故の分析結果を発表した。人的被害を伴う事故は、2023年3月までの10年間に全国で38件発生。死亡事故は25件で、うち21件は誤った使用や不注意によるものだった。

 都道府県別の事故発生件数は新潟県が11件(死亡8、重傷3)で最多。次いで北海道が7件(死亡4、重傷2、軽傷1)▽長野県6件(死亡3、重傷2、軽傷1)▽山形県5件(死亡4、重傷1)▽秋田県3件(死亡2、重傷1)▽岩手県2件(死亡2)▽青森県2件(重傷2)▽福島、広島県各1件(各死亡1)――だった。

 死亡事故の原因は「除雪機の下敷き」が15件、「除雪機に巻き込まれた」が6件、「壁などに挟まれた」と「一酸化炭素中毒になった」が各2件。重傷事故11件のうち「エンジンを掛けたままの除雪機内部に手を入れて負傷」が10件あった。

 除雪機メーカーでつくる「除雪機安全協議会」に加盟する企業の歩行式小型除雪機には、安全のため、操作ハンドルから手を離すと除雪する回転部や走行が止まる機能を04年4月から標準装備。除雪機から離れたり、ボタンやバーを押したりすると緊急停止する機能を備えた製品もある。

 ところが、計38件のうち26件は、これらの安全機能を無効化したか、または使わなかったケースだった。「操作ハンドルを握り続けるのが大変」「少しの間なら停止しなくても」といった油断や過信が重大事故を招いた恐れがあるという。

 とりわけ20年度からの直近3年間に21件が集中し、このうち死亡事故が13件と急増している。近年は温暖化の影響などで、湿った重い雪が一度で大量に積もることも増え、この冬も小型除雪機を使う機会がありそうだ。

 NITEは「安全機能を無効化しない」「エンジンを掛けたまま離れない」「雪詰まりを取り除く際はエンジンを切って雪かき棒を使う」「屋内や換気の悪い場所ではエンジンを掛けたままにしない」などの注意事項を守り、正しく使うよう呼びかけている。【熊田明裕】

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