福島県矢祭町の矢祭消防分署から出動した救急車が救助現場で故障し、代替救急車で17分遅れて搬送された町内の女性(75)が死亡したと、白河地方広域市町村圏消防本部(同県白河市)が25日、発表した。
同本部によると、24日午後0時14分に「意識がない」と女性の家族から119番があり、10分後に到着。病院に向かおうとしたところ、後部のスライドドアのレールが外れ、ドアが閉められなくなった。同57分に代わりの救急車に引き継ぎ、19分後に病院に搬送されたが、女性は死亡が確認された。
最初の救急車が着いた時には女性は心肺停止状態で、同本部は搬送の遅れと死亡の因果関係は調査中としている。故障した車両は2015年10月の登録で、今年9月7日に車検を済ませていたという。【根本太一】