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「富士登山鉄道は大幅に自然破壊」市民らが山梨県に計画中止要望


 山梨県が検討している「富士山登山鉄道構想」について、国立公園の研究者らで構成する「建設に反対する市民の会」は、長崎幸太郎知事に計画中止を求める「要望書」を提出した。県は環境問題への対応を理由としているが、「富士山観光への過剰な期待から生まれた」と指摘。付属施設の整備で「自然・環境を大幅に破壊し、風景を台無しにする」と批判している。

 県は、5合目まで延びる道路「富士スバルライン」で、次世代型路面電車(LRT)を運行したい考え。一般車を入れないため、二酸化炭素(CO2)の排出抑制につながるとする。現在、冬は積雪で道路を閉鎖するが、LRTを通年営業にして、来客の夏季集中を分散させる効果も挙げている。

 要望書では、CO2排出抑制は電気バスの活用で可能であり、観光客の集中は、入山料徴収や入山者数制限で避けられると訴えている。LRT運行に伴い、駅舎や観光施設、発電設備などの「巨大なインフラ整備が必要」と指摘。雪崩や土砂崩れの「リスクも大きく、観光客を危険にさらす」と警告している。

 環境省や文化庁などにも「無謀な計画」を認めないよう要望書を提出したという。

 長崎知事は13日の記者会見で、「もう少しアップ・ツー・デート(最新化)された議論を追いかけていただきたい。以前いろんな所で指摘された問題を焼き直すのではなく、新しい議論を追加していただきたい」と述べた。同会世話人代表の村串仁三郎・法政大名誉教授(88)は、取材に対して「そもそも計画の骨格が問題で、そう逃げるのは分かっていた」と話した。

 同会は11月に発足。環境や公害の研究者、ジャーナリスト、一般市民などが参加している。【去石信一】

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