NHK連続テレビ小説「あまちゃん」のロケ地となった岩手県久慈市は4日、放映から10年を機に再放送された2023年度上半期（4～9月）の主要観光施設の利用状況を発表した。周辺でロケがあった小袖海女センターが前年同期の倍近い3万5200人で、新型コロナウイルス感染拡大前の19年度も900人上回った。4月開業の「道の駅いわて北三陸」も予想を上回るペースで集客しており、市は「あまちゃん効果」とみている。
市によると、海女センターの他、地下水族科学館「もぐらんぴあ」が前年同期比3割余増の4万3700人で19年度も1700人上回った。「道の駅いわて北三陸」は来場者が65万2000人と半年間で年間目標（105万人）の6割超に達した。通年では目標を3割余り上回る137万人を見込む。
この他、主演した俳優のんさんらが出演して9月下旬に開催されたコンサートには、広島、熊本両県など遠方からも訪れたという。
遠藤譲一市長は記者会見で「今後もあまちゃんを大事に活用していく」としたうえで「映画などのロケ地巡りが（観光客の間で）盛んになっている。新たな作品の撮影地に選んでもらえるよう誘致を進める」と話した。【奥田伸一】
