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「いつもと顔色が違う…」 ネパール国籍のコンビニ店員が詐欺防ぐ


 30万円分の電子マネーを買おうとした高齢男性に声を掛け、なりすまし詐欺被害を未然に防いだとして、福島県警双葉署は4日、同県楢葉町の「セブンイレブン楢葉下小塙店」従業員で、ネパール国籍のシュレスタ・スザルさん(28)=同県いわき市=に感謝状を贈った。

 同署や店によると、9月16日昼、来店した町内在住の70代男性が「(携帯電話関係の)契約料金が未納となっていて、電子マネーで30万円分払うよう電話で指示された」などと店員に話した。シュレスタさんは詐欺の可能性があると伝えて購入を思いとどまらせ、外出中の店長に電話で状況を説明。店長が署に通報し、被害を防いだ。

 シュレスタさんは来日7年目。いわき市の大学を卒業し、昨秋から同店の社員として働いていた。

 当時は店に4人の店員がおり、男性客が最初に声を掛けたアルバイト店員に代わってシュレスタさんが対応。「常連のお客様だったが、顔色がいつもと違った。電子マネーを買うのも見たことがなかった」。異変に気づき、困った様子の男性に事情を聞いてから、「詐欺の可能性が高いです。警察とも相談できますよ」と丁寧に声を掛け、落ち着いてもらったという。

 シュレスタさんは日本語能力試験で最も難しい「N1」に合格するほど流ちょうな日本語を話し、店のオーナーが「いつも一生懸命で、親しみやすい」と評する人柄の持ち主。今回の表彰についても「たいしたことではないけど、たまたま話の流れで詐欺が防げてよかったです」と謙遜した。男性客には後日来店した時、お礼を言われたという。

 同署が管轄する双葉郡8町村は2011年の福島第1原発事故でほぼ全住民が避難を経験し、今も人口が戻らない地域がある。避難先に若い家族を残し、単身や夫婦だけで帰還した高齢者も多い。佐藤裕治署長は「普段から顔の見える関係を作ってもらい、男性客も話がしやすかったのではと思う。電子マネー詐欺は返金が難しいケースも多い。本当にありがたい」と感謝していた。【尾崎修二】

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