銭湯をこよなく愛する大阪市東住吉区の漫画家、ラッキー植松さん（63）が、同市阿倍野区阿倍野筋1の銭湯「湯処あべの橋」で、作品展「似顔絵二十世紀偉人図鑑」を開いている。浴室に約70点を展示し、湯船につかりながら楽しめる。
作品は、ライト兄弟やエジソンといった歴史上の人物から、渥美清、「きんさん・ぎんさん」といったお茶の間でなじみの人まで、20世紀を彩った国内外の著名人をユーモラスに描く。男湯は海外の偉人、女湯は日本の偉人が年代順でタイル壁にずらりと張られている。会期中の10月初旬には男湯と女湯のイラストを入れ替える予定。
湯処あべの橋のおかみ、森和子さんによると、作品で描かれたお気に入りの偉人の名前を番台で答えれば、「何かいいことがある」という。
全国の銭湯を訪ね、ファンでつくる「銭湯文化サポーター’S」代表を務めるラッキーさんは「お風呂でリラックスしながら、ゆっくりと見てほしい」と話す。森さんは「似顔絵をきっかけに、『これ誰やったっけ？』などとお客さん同士のコミュニケーションも生まれる。新たな輪が広がってほしい」と期待する。
作品展は18日まで。9日午後5～7時にはラッキーさんが来店し、希望する入浴客の似顔絵を描くイベントもある（1人1500円）。
展示を見るには入浴料が必要。営業は午後3～11時で木曜定休。【堀文彦】
