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ボウリング中に倒れた70歳を連係して救助 客ら4人に感謝状


 ボウリングの大会中に倒れた北九州市小倉南区の男性(70)を救助したとして、小倉南消防署は大会の参加者2人と従業員2人に感謝状を贈った。男性の命を救った裏には4人の迅速な連係プレーがあった。

 表彰を受けたのは、いずれも同区在住の片山洋一さん(56)▽稲月正子さん(62)▽ボウリング場「小倉パークボウル」(同区)支配人の田中枝玲(えり)さん(43)▽従業員の北原翔真さん(20)。

 男性が倒れたのは4月5日午後8時半前。片山さん、稲月さんと共に、所属するボウリングチームの大会に参加している最中だった。2ゲームの第1投目の直後にその場で卒倒。近くにいた片山さんは北九州医療刑務所の刑務官で、救命講習を受けたこともあり、「最初は何かのパフォーマンスかなと思ったが、数秒しても動かなかったのでこれは違う」と察して男性の元に駆け寄った。

 倒れるのを見た稲月さんもすぐに駆けつけた。看護師の資格を持つため、男性が危険な状態であることは瞬時に分かり「意識と呼吸がないので心臓マッサージとAED(自動体外式除細動器)が必要」と判断して救命措置を開始した。

 「AEDを持ってきて!」。10メートルほど離れたカウンターにいた北原さんは、叫ぶような声に反応。カウンターにあったAEDを持って走った。男性に取り付けると計3回起動。稲月さんと共に心臓マッサージも試みた。「一定のペースで途切れさせないようにと、助けたいという一心でした」と北原さん。

 さらに、田中さんは病院で15年間医療事務を勤めた経験を生かし、救急隊の侵入経路や男性までの動線をあらかじめ確認。これが迅速な搬送につながった。4人の11分間にわたる奮闘の末、男性は救急隊に引き継がれて一命を取り留め、今では日常生活に戻っているという。

 田中さんは当時を振り返り「店にAEDがあったこともプラスになり、緊急事態では周囲との連係が重要だと改めて感じた。再び男性に会った時はうれしかった」と涙を浮かべた。

 同ボウリング場で22日にあった感謝状の贈呈式で、同署の平島賢一署長は「実際にその瞬間の現場に立つと行動が難しい。模範となる行動に感謝します」と話した。【林大樹】

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