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「例年ほぼゼロ」が続く季節なのに…インフルエンザ、早くも流行


 季節性インフルエンザが全国的に流行している。例年は12月~翌年2月に流行期を迎えるが、北九州市内でも1医療機関当たりの患者数が12・49人(11~17日)と注意報レベルを超え、小中学校では学級閉鎖が相次いでいる。新型コロナウイルスの感染症法上の位置づけが「5類」に引き下げられ、感染症対策が緩んだことが原因との見方もあり、医師は「手洗いやうがいの徹底を」と呼びかけている。

 インフルエンザの流行は、市内35医療機関の定点観測から1医療機関あたりの患者数を基準値としている。1人を超えれば流行期とされ、10人以上で注意報(今後4週間以内の大きな流行を予想)、30人以上で警報レベル(大きな流行が発生または継続)を示す。

 市内では昨年12月19~25日以降、今年6~7月の3週間を除いて患者数が1人を超える流行期が続いている。夏場に入ると、7月31日~8月6日に10・17人となり、その後一旦減少したが、8月下旬から再び増加。9月4~10日は11・26人となり、再び注意報レベルを超えた。

 小中学校の学級閉鎖が相次ぎ、夏休みを終えた8月28日以降、市内で休校となったのは2校、学年閉鎖や学級閉鎖をしたのは21日までに累計58校に上る。

 市感染症医療政策課は「夏場のこの時期は例年ほぼゼロが続く季節。昨冬からの流行が収まらず、一定数の患者がずっといる状況」と話す。

 なぜ季節外れに流行し、しかも長期化しているのか。市は新型コロナも関連があるとみている。

3年間流行なく、免疫低下か

 新型コロナが流行した2020~22年の3年間、従来の流行期も含めインフルエンザの感染者はほぼゼロで推移していた。人の移動が抑えられ、手洗いや消毒など感染症対策の徹底、マスクの着用などで感染が抑えられたとみられる。

 だが、5月8日に新型コロナ5類移行により、人の流れが復活。夏になりマスクの着用率も下がった。数年間インフルエンザの流行が無かったことで免疫や抗体が低下し、罹患(りかん)しやすくなっている可能性もあるという。

 今年のインフルエンザの予防接種が本格化するのは10月以降。よしだ小児科医院(小倉北区)の吉田雄司院長は「流行期に向け今後も感染者は増加していくだろう。夏にインフルエンザにかかっても、冬場に再度感染する可能性はある。ワクチンは先送りにせず早期に接種し、手洗いやうがいなどの基本動作を徹底してほしい」と呼びかけている。【山下智恵】

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