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「ホタテ輸出の中国偏りはリスク、多角化必要」宮下一郎農相に聞く


 新たに就任した宮下一郎農相に、食料安全保障など、政策課題への取り組みを聞いた。

 ――輸入でも輸出でも特定国に依存するリスクが高まっている。食料安全保障の確立、強化に向けて大事なポイントは何か。

 ◆経済安全保障の観点からリスクを低減することが重要で、調達先の多角化、国内の生産基盤確保、生産拡大を行う。食料でいえば、安定した輸入先を複数確保することが必要だ。

 ――農林水産物や食品の輸出について、政府は2025年に2兆円、30年に5兆円の目標を掲げている。東京電力福島第1原発の処理水の海洋放出に伴う中国の禁輸措置で急ブレーキがかかり始めている。目標を維持するか。

 ◆引き続き追求する。ホタテの輸出が中国に偏っているのもリスクと分かった。輸出先の多角化が必要だ。需要先で何が望まれているのか食べ方も含めてさかのぼるとマーケットが広がる可能性がある。どういう体制で輸出するのか需要先での発信の戦略が必要だ。

 ――昨シーズン、鳥インフルエンザが流行した。対策をどうするか。

 ◆寒くなると増加リスクが高まる。衛生管理の徹底を指導し、殺処分の減少が期待できる農場の分割管理を早期に実現できるようにサポートする。(8月末には)豚熱も佐賀県で確認された。九州全体で9月中にワクチンを打つ計画だ。家畜伝染病の発生予防、まん延防止に全力で取り組む。

――日本の農業人口は減少し耕作放棄地が増え、食料自給率の低い状況が続いている。

 ◆人口は減少しても食料自給を考えると、農地は足りない。担い手が減ったから農地を耕作しないでいいということはない。少ない人数で農地をどう生かしていくか発想の大転換をしないといけない。やり方によってはもうかる。若い人がどんどん入ってこられるような農業にしていく。【聞き手・山下貴史】

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