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118年間「猛暑日なし」 千葉・勝浦市、観光客誘致に涼しさPR


 千葉県勝浦市内の海水浴場来場数が、昨年より7万6770人増えた。気象庁の観測史上最も暑い夏となった影響で周辺自治体の多くは減少したが、対照的に勝浦は「猛暑日知らずの夏涼しいまち」というイメージが拡散したためとみられる。今夏は危険な暑さが日本列島を襲ったが、同市では7、8月の最高気温が35度を超えた日は1日もなく、「猛暑日なし」の記録を118年に伸ばすことが濃厚だ。

 勝浦市内4カ所の海水浴場には、7月15日~8月20日の開設期間中に17万7325人が訪れた。10万555人だった昨年の176・3%となった。県内で最も人気が高いとされる守谷海水浴場は、昨年の2倍以上となる13万4280人だった。同市は増えた理由を「涼しい町としてメディアに取り上げられ、イメージが拡散したため」とみる。市自らも涼しい町をアピールしようと、7月18日~8月31日、市役所庁舎1階ロビーにその日の最高気温を知らせるボードを設置。職員が日々のデータを書き込んだ。

 これに対し、隣接する鴨川市は5カ所で前年比1万9470人減の4万5869人。同市は「熱中症警戒アラートが頻繁に出る中で、直射日光を浴びる海へ出るのをためらった人が多かったのではないか」と分析している。

 銚子地方気象台によると、1906年の観測開始以来、勝浦市の最高気温は24年8月23日に記録された34・9度が最も高く、35度以上は1日もない。今年は7月17日の34・5度が最高で、7月下旬以降は30度台の日が増えたものの、8月の最高気温は21日の32・5度が最も高かった。同気象台は、海岸線のほとんどがリアス式海岸の同市は地形的に海風が入りやすく、陸からよりも冷たい、海からの空気が気温上昇を抑えているとみている。

 「本当に涼しいのか?」「気候が良いなら移住を考えたい」――。同市にはそんな問い合わせが増えたという。今後も「夏涼しいまち」のイメージを利用し、観光客誘致や移住促進につなげたい考えだ。担当者は「ぜひ、より多くの方に訪れてもらいたい。とりわけ夏の夜に訪れていただくと、過ごしやすさがさらに分かると思う」と話した。【岩崎信道】

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