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「かわいい女の子」発言も 選挙中ハラスメント、女性候補らに調査


 政治分野のジェンダー平等を目指す若者たちでつくる「FIFTYS PROJECT(フィフティーズ プロジェクト)」は30日、今春の統一地方選で支援した女性や、レズビアン(女性同性愛者)など性的マイノリティーの候補者に対するアンケート結果を公表した。ジェンダーの問題に取り組む多くの候補者が、選挙活動中のハラスメントに直面している実態が浮かんだ。【田中裕之】

街頭で男性が勝手にツーショット

 プロジェクトは若者の政治参加を促す活動を続ける能條桃子さんが中心となり、2022年8月に始まった。「政治分野の不平等、私たちの世代で解消を」とスローガンに掲げ、賛同する若者たちと勉強会を重ねた。

 23年4月の統一選で東京、神奈川、茨城、長野など各地で20~30代の候補者29人を支援し、24人が当選。このうち21人に今回の選挙でどんな課題に直面し、何を感じたか調査した。

 立候補を決める段階から選挙期間の間に経験したことを複数回答で尋ねたところ、7割に当たる15人が「性別に基づく侮蔑的な態度や発言があった」と答えた。

 具体的には、街頭で知らない男性にツーショット写真を勝手に撮られたり、名刺を渡した時に「デートしたい時に電話していい?」と言われたりした。「かわいい女の子、政治のことを考えられるんだね」という発言を受けたケースもあった。

 このほか、「SNS、メールによる中傷、嫌がらせ」も15人が経験。「性的、もしくは暴力的な言葉(ヤジを含む)による嫌がらせ」(11人)▽「年齢、婚姻状況、出産や育児などプライベートな事柄についての批判や中傷」(10人)▽「必要以上に身体を近づける、身体に触れるなどの過度な接近」(9人)――も目立った。

荻上チキさん「問題根深い」

 調査を担当した「社会調査支援機構チキラボ」代表理事の荻上チキさんは、東京都内で開いた記者会見で「侮蔑的な言葉は選挙活動中にあふれていて、候補者もスルーしたり『こんなものだ』と思っていたりすることもある。問題は根深い」と指摘した。

 また、能條さんは「候補者だけでなく支援者、地域も変わっていかないとジェンダー平等の壁は高いまま。嫌な経験をするなら誰も政治家になろうと思わない」と訴えた。

 一方で、荻上さんは「多くの候補者は『出馬してよかった』と話しており、同じような問題意識を持つ人とつながりもできる。選挙にはネガティブな面だけでなくポジティブな応援もある」と強調した。

 このプロジェクトでは、新たに支援する候補者を10月末まで募集している。

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