米紙ウォール・ストリート・ジャーナル（WSJ）は24日、ロシアの民間軍事会社「ワグネル」創設者のプリゴジン氏が搭乗していたとみられる自家用ジェット機の墜落に関し、米政府がプリゴジン氏の暗殺計画で墜落した可能性が高いと分析していると報じた。複数の米政府関係者の話として伝えた。
WSJによると、この政府関係者はジェット機に仕掛けられた爆弾が爆発するなどの原因で墜落したとみている。ワグネルが関与するメディアが指摘している地対空ミサイルによる撃墜については否定的だという。ただし、初期段階の評価で確定的なものではないとしている。
ジェット機はロシアの首都モスクワから北西部サンクトベルクに向かっている途中で墜落した。乗客7人、乗員3人が搭乗しており、乗客名簿にプリゴジン氏の名前が含まれていた。乗客・乗員の全員が死亡した。
プリゴジン氏は6月下旬、ロシアのショイグ国防相やゲラシモフ参謀総長の解任を求めて反乱を起こした。ワグネルの部隊が南部ロストフ州にあるロシア軍の南部軍管区司令部などを占拠し、モスクワに向けて進軍した。ベラルーシのルカシェンコ大統領の仲介で進軍を中止したことから、ロシアのプーチン大統領はプリゴジン氏を反乱の罪に問わないとしていた。【ワシントン鈴木一生】
