予期せぬ妊娠に悩む女性らを支援する仙台市のNPO法人「キミノトナリ」は20日、設立3周年を記念した活動報告会を同市内で開いた。小中高校生らを対象にした性教育の出前授業に力を入れており、この日は約70人の来場者に模擬授業を披露した。
法人は2020年6月に設立され、助産師や社会福祉士らが所属する。23年7月末までに463人から生理の遅れや妊娠などに関する悩み相談を受け、必要があれば病院や役所に同行してきた。
活動のもう一つの柱が、予期せぬ妊娠を防ぐための性教育だ。高校などに出向いて実施した出前授業は21年に5回、22年に11回、23年は既に15回と、活動を年々広げている。
この日の模擬授業では、法人の北山潔理事(64)がキスやハグ、セックスといった性的な行為をする前に互いの気持ちを確かめる「性的同意」の大切さについて説明。「気が乗らない時は断っていい。勝手な決めつけや暗黙の了解で判断してはいけない」と話した。
東田美香代表理事(54)は取材に「性教育を通じ、あなたも相手も人として尊重されるべき存在なのだと伝えていきたい」と語った。【土江洋範】