オランウータン「アキ」が死ぬ 子宮筋腫で闘病中 東山動植物園

　名古屋市千種区の東山動植物園は、2頭いるスマトラオランウータンのうち、雌の「アキ」が6日に死んだと発表した。38歳だった。死因は、子宮筋腫に伴う腸閉塞（へいそく）と腹膜炎。同園の担当者は「手を尽くしてきたが、残念です」と悼んだ。

　園によると、2020年に子宮筋腫が見つかった。投薬治療を続け、一時回復したが、6日朝、死んでいるのを飼育員が発見した。スマトラオランウータンは絶滅危惧種で、平均寿命は60歳という。

　アキは1984年9月13日に同園で生まれた。人工哺育だったこともあって、甘えん坊で天真らんまん。のんびりした性格で、多くのファンに愛された。

　園では20日まで北園類人猿舎内に献花台を設ける。【田中理知】