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名刀・山姥切国広 栃木・足利市が3億円で取得へ 「国宝級」評価


 栃木県足利市の早川尚秀市長は21日、安土桃山時代の刀工・堀川国広が足利で鍛えたと伝わる名刀「山姥切国広(やまんばぎりくにひろ)」(個人蔵、国重要文化財)を、市の関連団体・同市民文化財団が3億円で購入すると発表した。刀剣を擬人化したヒーローが活躍するオンラインゲーム「刀剣乱舞」でも人気のキャラクターで、市が所有者から借りて市立美術館で展示した2度の特別展には、全国から多くのファンが来訪、商業界や市議会の一部から取得を求める声が上がっていた。

 山姥切は、国広が足利滞在中の1590年、当時の足利領主・長尾顕長に依頼され、作刀したとされる。財団は1989年、国広が同じ年に鍛えた脇差「布袋国広」を取得しており、市はこれら2刀について「市の歴史文化を語る上で欠くことのできない重要な史料」としている。

 山姥切については市が昨年6月、取得方針を表明。その後、日本美術刀剣保存協会員や刀剣博物館学芸員ら5人による評価委員会が取得額を検討し、所有者と合意した。3億円の根拠について、市は「評価委員会に『国広の最高傑作で国宝級と言っても過言ではない』との評価をいただいた」と説明している。

 3億円のうち2億円は財団が負担し、残る1億円は市がクラウドファンディング(CF)などを活用して調達する。購入主体の財団は、市が出資した公益財団法人で、文化財の散逸防止や保護が目的。22年度末の総資産は計12億円で、2億円は特別事業基金からの支出を予定している。

 1億円については、市が9月から「縷縷(るる)プロジェクト 山姥切国広」と名付けるCFを開始して募る。募集サイトやリターン(返礼品)などについては8月中旬までに詰める。市はふるさと納税や一般寄付も募り、今年度内に所有者と売買契約を結んで里帰りを実現させたい考えだ。取得後は市の施設で保管し、25年1~2月ごろにお披露目の特別展を開くという。

 CFで目標額に届かなかった場合について早川市長は「市費の投入は考えていない」と述べた。【太田穣】

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