鈴木俊一金融担当相は21日、中古車販売大手ビッグモーター（東京）の保険金不正請求問題を巡り、金融庁が事実関係を確認中であることを明らかにした。同日の閣議後の記者会見で「悪質な問題が認められた場合は法令に基づいて適切に対応する」と強調。「事実であれば許されない」とも述べた。
ビッグモーターは中古車を購入した顧客に損害保険の販売などをしており、保険業法上の保険代理店にあたる。違反があった場合は所管官庁の金融庁が同法に基づいて対応する。同社を巡っては、国土交通省も道路運送車両法違反の疑いがあるとして調査を進めている。
鈴木氏は「事実関係を調査している段階。（今後の方針について）予断を持って申し上げることはできない」と述べた。
その上で「私見」として「報道を見て、本当にこんなことがあるのかと目を疑うような状況」だと述べた。「車を愛する気持ちを持った人もたくさんいる。自分の車にああいう行為を行われていたというようなことが事実であれば、これはもう非常に不愉快なことであると思う」と述べ、「国民感情にもしっかり配慮して、保険契約者保護に欠けるような悪質な問題が認められた場合、法令に基づいて適切に対応したい」と強調した。【松倉佑輔】
