部下に「無能なんですか」 海将補のパワハラ処分相次ぐ 停職2カ月

　海上自衛隊は11日、部下7人にパワーハラスメントをしたとして、50代の男性海将補を停職2カ月の懲戒処分にしたと発表した。海将補は海自で上から2番目の階級。海将補のパワハラによる処分は5月以降で3件目と相次いでいる。

　海上幕僚監部によると、海将補は2022年6～10月、当時勤務していた部隊で、整備担当者が機材の整備に時間がかかっていると感じて「無能なんですか」と人格を否定するような発言をするなど、部下7人にパワハラをして職場の環境を悪化させたなどとしている。

　23年1月、被害者の1人が海自の相談窓口に通報。調査で7人へのパワハラが認定された。このうち1人は精神疾患を患っており、海自はパワハラが発症の一因になった可能性があるとしている。

　海将補は「部隊を強くしようと思った。階級に伴う自分の発言力が大きいことを考慮すべきだった」などと話しているという。【松浦吉剛】