共産党の志位和夫委員長は24日、党本部で開いた第8回中央委員会総会（中総）で、次期衆院選では防衛費増額や少子化対策の財源論が争点になると強調した。立憲民主党の泉健太代表が共産との選挙協力を否定したことを受け、「総選挙では共産党を伸ばすことを最優先に置く。共産党の躍進こそ野党共闘の再構築にとって最大の力となる」と訴えた。中総は25日まで。
志位氏は、衆院選比例代表で650万票の得票と全国11ブロックでの議席獲得という目標を堅持する考えを改めて示した上で「比例代表の躍進のためにも小選挙区での候補者擁立を大幅に増やす」と表明した。「身を切る改革」をスローガンに掲げる日本維新の会を念頭に「まやかしの財源論」と批判し、対決姿勢を鮮明にした。
一方、志位氏は、自身が2000年の委員長就任以来、在任期間が20年を超えていることへの批判に対して、「私個人が政治的に重大な誤りを犯したとか、品性の上で重大な問題点があるという批判ではない。反共攻撃の中で意図的に持ち込まれた議論だ」とし、引き続き職責を果たす考えを強調した。党首公選制を訴えた党員の除名処分に「閉鎖的」との批判が相次いだことについても、「元党員を利用した一大反共キャンペーンだ」とし、党の対応に問題はなかったとの認識を示した。【加藤明子】
