starthome-logo 無料ゲーム
starthome-logo

NHK「らんまん」の牧野富太郎にちなんだクラフトジンが人気


 高知市の繁華街・帯屋町で40年以上バーを営む名物バーテンダー、塩田貴志さん(66)が、古里の草木や果実で風味付けしたクラフトジン造りに励んでいる。高知県出身の植物学者で、NHK連続テレビ小説「らんまん」の主人公のモデルにもなった牧野富太郎(1862~1957年)にあやかり「マキノジン」と命名。「最初に感じる香りから消えゆく香りまで、ほぼ完璧」と自身も納得の逸品だ。

 高知市出身。大学時代に公務員試験に合格したが「バイトで楽しかった」バーテンダーの道へ。最近は、土佐伝統の多彩なかんきつ類を生かした地域おこしに、仲間と取り組んできた。「かんきつ類に合うジンが欲しいね」と盛り上がり、還暦を過ぎてジン造りに挑戦した。

 老舗酒蔵「司牡丹(つかさぼたん)酒造」(高知県佐川町)の竹村昭彦社長(60)と旧知の仲で、焼酎用の旧式蒸留器を使わせてもらうことにした。

 富太郎の生家は佐川の蔵元で、その流れをくむのが司牡丹だ。10年ぶりに稼働する旧式蒸留器も、富太郎の生家跡にある倉庫に保管されていた。「ジンといえば植物成分。本当に不思議な縁でした」

 県内で採れる数十種類の植物で風味付けを試行錯誤し、富太郎が亡妻の名を付けたスエコザサや伝統かんきつブシュカン、仁淀川山椒(によどがわさんしょう)など12種類を厳選した。

 2022年2月に発売すると、蒸留するたびに事前予約で完売する人気ぶり。今後はスエコザサの安定供給のために耕作放棄地を活用して育てる構想も抱く。

 「土佐の片田舎から、ポンコツ蒸留器とともに品評会で世界一を狙いたい。このジンならいける」と円熟のスピリッツを燃やす。【錦織祐一】

    Loading...
    アクセスランキング
    game_banner
    Starthome

    StartHomeカテゴリー

    Copyright 2024
    ©KINGSOFT JAPAN INC. ALL RIGHTS RESERVED.