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道路に「あっ!」 アマミノクロウサギ事故防止へ 町道にイラスト


 特別天然記念物のアマミノクロウサギの交通事故死を防ごうと、鹿児島県徳之島町はクロウサギのイラストを大きくあしらったシートを同町母間の町道2カ所に設けている。通りかかると振動と音が車に伝わる緑の減速帯も、この2カ所を含む8カ所に舗装。クロウサギの事故死が全体的に増加傾向にある中、3月29日の事業完了以降、この8カ所周辺の事故死は1件にとどまるといい、関係者は効果を期待している。

 環境省によると、2022年の徳之島全体での事故死は40匹と、21年の19匹から倍増。今年に入ってからも5月末現在で12匹が事故死しており、前年同期比で2匹増えている。

 設置したのはクロウサギが多く目撃され、茂みなどがあって左右の見通しが悪い道。縦2・6メートル、横1・8メートルのシートにイラストと「あっ!」という字を組み合わせた。ふるさと納税を活用し、事業費は229万円。この取り組みによって、通行する車の速度がどう変化したか、環境省は調査を検討しており、町自然保護係の清田千晃主査も「効果がはっきりすれば増設も検討したい」と意欲をみせる。

 クロウサギの交通事故防止は、生息地である徳之島と奄美大島の共通の課題だ。あの手この手で対策を模索する。徳之島町は22年、夜間に黄色く光るクロウサギ型の看板を11カ所に設置。奄美大島の各市町村も同年、古タイヤを利用した道路の減速帯を12カ所に設けた。また、環境省は23年、奄美大島内市町村役場や島内6カ所の観光施設に、直近の事故死数を表示する掲示板を設け、事故減につなげようとしている。

 同省奄美野生生物保護センターの白石大晴・自然保護官補佐は「決め手はなかなか見つからないが、試行錯誤により1匹でも事故死が減れば」と話している。【梅山崇】

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