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前立腺がん「治療方法で死者数に差なし」 英研究チーム


 転移のない前立腺がん治療で監視療法と全摘手術、放射線の三つの治療法を比べて解析すると、死者数に差がなかったという結果を英オックスフォード大などの研究チームがまとめた。手術には勃起障害や失禁、放射線には排尿困難や頻尿などの副作用が伴うため、研究チームは「治療法を選ぶ際には、治療効果と副作用のバランスを検討すべきだ」と指摘している。

 英国内の9施設で、1999~2009年に転移のない前立腺がんが見つかった2664人のうち、11~21年の間に追跡できた1643人を対象に解析した。

 その結果、定期的な検査を受ける監視療法を選んだ545人のうち、前立腺がんで死亡した人は17人(3・1%)だった。一方、前立腺の全摘手術では553人中12人(2・2%)が、放射線治療では545人中16人(2・9%)が死亡。それぞれの治療群で、明らかな差は確認されなかった。

 この1643人で死亡した人について、死因が前立腺がんだけでなく、他の疾患だった例も含めて調べると、監視療法では124人(22・8%)、手術は117人(21・2%)、放射線は115人(21・1%)と、この調査でもほとんど差がなかった。

 研究チームは「今回の研究では、いずれの治療法を選択してもがんによる死亡率は低いことが明らかになった」と結論づけた。

 ただし、診断時の年齢別に見ると、65歳未満では監視療法と手術で前立腺がんの死亡率が低く、65歳以上では手術と放射線で死亡率が低かったという。

 成果は、米医学誌ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン(https://doi.org/10.1056/NEJMoa2214122)に掲載された。【渡辺諒】

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