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藤井聡太王将が名人戦制し将棋界の頂点に 渡辺明名人は19年ぶり無冠


 長野県高山村の山田温泉「藤井荘」で5月31日から指された第81期名人戦七番勝負の第5局(毎日新聞社、朝日新聞社主催、高山村地元主催、大和証券グループ協賛)は1日夕、初挑戦の藤井聡太王将(20)=竜王、王位、叡王、棋王、棋聖=が渡辺明名人(39)を94手で破り、対戦成績4勝1敗で名人位を奪取した。

 20歳10カ月の藤井新名人は、谷川浩司十七世名人(61)が持っていた21歳2カ月の最年少名人獲得記録を40年ぶりに更新するとともに、1996年の羽生善治九段(52)以来、史上2人目の7冠を達成した。

 藤井新名人は愛知県瀬戸市出身。5歳で将棋を覚え、2012年9月、小学4年の時に6級でプロ棋士養成機関の関西奨励会に入会。最終関門の三段リーグを1期で突破し、16年10月、史上最年少の14歳2カ月(中学2年)で四段に昇段、プロ入りした。

 同年12月のデビュー戦から29連勝し、いきなり公式戦連勝の新記録を樹立。20年7月には棋聖戦で渡辺棋聖(当時)から初タイトルを獲得し、17歳11カ月の史上最年少タイトルホルダーとなった。以後、登場したタイトル戦を全て制し、名人獲得で通算15期。毎年8割以上の驚異的な勝率を挙げ、記録を次々塗り替えて空前の将棋ブームをけん引してきた。

 初参加の今期名人戦A級順位戦では7勝2敗の同星で終わった広瀬章人八段(36)をプレーオフで降して挑戦者になった。七番勝負は渡辺名人の誘導で定跡から外れた力将棋が続いたが、抜群の対応力で名人を圧倒。第3局を落としただけで、将棋界の頂点に上り詰めた。7冠を維持したまま、残る王座を獲得すれば、前人未到の8冠独占を達成する。

 一方、04年に20歳8カ月で初タイトルの竜王を獲得した渡辺名人は、歴代4位となる計31期のタイトルを積み重ねてきたが、名人4連覇を逃し、19年ぶりに無冠となった。【新土居仁昌、丸山進】

名人戦

 江戸時代初期から続いた名人の世襲制度を改革し、毎日新聞社の主催で1935年に実力制の名人戦を創設。現在八つある将棋のタイトル戦で、最も歴史がある。第1期は約2年半にわたるリーグ戦の結果、木村義雄十四世名人が第1期名人に就いた。現在は5クラスある順位戦で、最上位のA級順位戦の優勝者が名人戦の挑戦者になる。挑戦者になるためにはプロ入り後、最短で5年かかり、藤井聡太新名人は実力制に移行後、16人目の名人となった。

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