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「滋さんが見守っている」 横田早紀江さんの思い 6月で死去3年


 北朝鮮に拉致された横田めぐみさん(行方不明時13歳)の父滋さんが87歳で亡くなって6月5日で3年となるのを前に、母の早紀江さん(87)が30日、川崎市内で報道陣の取材に応じた。早紀江さんは「(滋さんが)必ず見守ってくれている。めぐみだけでなく、みんなに帰ってきてもらわなければならない」と、拉致被害者の帰還に向けての強い思いを改めて語った。

 早紀江さんは毎日、滋さんの遺影に温かいお茶を供え、話しかけるのが日課となっている。写真の中で笑顔を浮かべる夫に、「どうしたらいいんだろうね」と拉致問題の解決に向けた動きが進展を見せない現状を訴えつつ、「私たちは頑張っているからね」とも伝えているという。

 めぐみさんが拉致された20年後、1997年に結成された拉致被害者家族会の初代代表に就任した滋さんは、早紀江さんとともに救出運動の先頭に立ち続けた。夫婦で全国を飛び回って重ねた講演は1400回を超えた。「とにかく真面目な人だから、やり遂げるまで、命がなくなるまで頑張るぞと思っていたはず」。早紀江さんはそう、在りし日の滋さんを振り返る。

 早紀江さんは3月に体調を崩し、一時入院した。現在も治療を続けている身を、「めぐみちゃんを北朝鮮から救い出す」という強い思いが支えている。27日にあった大きな集会で、岸田文雄首相は「首脳会談を早期に実現するため、私直轄のハイレベルで協議を行っていきたい」と表明した。その言葉に、早紀江さんは「以前より積極的な思いが強い」と感じたという。

 早紀江さんは、めぐみさんの写真にはこう話しかけているという。「(具体的に)どこにいるのか分からないのが、やっぱりお母さんたちにはつらい。でも、助けようと思って日本中の人が頑張ってくれているから大丈夫だよ」

 早紀江さんは30日、「(めぐみさんが)どこかにいるんだろうなと信じている。滋さんも見守ってくれていると確信している」とも語った。その傍らには、支援者が贈ってくれたという滋さんの人形があった。【木下翔太郎】

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