北九州市若松区のトマト栽培「響灘菜園」の生産過程で出る規格外のトマトを使い、北九州市内の大学生がレシピ考案などに携わったレトルトカレー「トマトのおんがえしカレー」が完成した。コーヒーと業務用食材の卸・小売業「極東ファディ」（小倉北区）が九州・山口に展開する「ファディ」22店舗で販売している。
売り上げの一部を活用し、商品を市内の子ども食堂に無償提供するプロジェクト。九州栄養福祉大（同区）食物栄養学部の調理サークルの学生がレシピを考案し、地元メーカーが製造した。食べられるのに表面の傷などが理由で店頭に並べられないトマトを、カレー1人前（180グラム、税込み378円）あたり100グラム使用。2021年秋から検討と試作を重ね、サツマイモを使ってトマトの酸味を和らげるなどして、子どもでも食べやすい味に仕上げた。
学生らは27、28の両日、カレーのネーミングやパッケージのデザインを手掛けた西日本工業大（同区）デザイン学部情報デザイン学科の学生らと共に市内の店頭に立ち、試食販売を実施した。レシピ開発に関わった九州栄養福祉大4年の緒方美優さん（21）は「トマトが嫌いな子どもにも食べてもらえるよう試行錯誤した。おいしく、SDGs（持続可能な開発目標）を考えてもらえたら」と話した。【成松秋穂】
