自民・茂木氏「現時点で社会保険料の引き上げ考えていない」

　自民党の茂木敏充幹事長は28日、広島市内の会合であいさつし、岸田文雄首相が掲げる「異次元の少子化対策」の財源に関し「まずは歳出改革を徹底していくことが重要だ。現時点で、社会保険料の引き上げとか積み増しは考えていない」と述べた。

　政府は少子化対策の財源確保策として、国民1人あたり月500円程度の社会保険料の負担増を検討しており、医療保険の保険料と併せて徴収する方式が浮上している。医療保険料は会社員の場合、企業と個人が折半で負担する。

　茂木氏は「企業に賃上げの努力をしてもらっており、また、新しい分野に投資を拡大していくことに水を差すことはしない。個人にとっても実質的に負担増になることがないよう新しい仕組みをしっかりと考えていきたい」と言及した。

　これに先立ち、茂木氏は高松市内で開かれた自民党香川県連大会でのあいさつで、少子化対策の財源を一元的に管理するための新たな特別会計「こども金庫」を創設して、費用負担の「見える化」を図ると改めて強調した。【菊池陽南子】