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「子供の声うるさい」で公園廃止 新たな遊び場案に心配の声 長野


 子どもの声に対する苦情がきっかけで長野市の公園「青木島遊園地」が4月末に廃止されたことを受け、荻原健司市長は13日、近くの青木島小学校の施設を利用して新しい遊び場を確保する計画案を明らかにした。【高橋秀明】

 旧青木島遊園地は既に樹木が伐採され、遊具も撤去されている。現場を訪れると、隣接する児童センターの遊園地に面した窓ガラスには、模造紙に書かれた「ずっとわすれない あおきじま♡ゆうえんち だいすき♡ ありがとう♡」のメッセージが確認できた。

 地元の保護者らを対象にした同日の説明会では、荻原市長が「大変なご心配をかけた」と陳謝したうえで、市側が計画案を示した。

 これまで同小学校に通う子どもの学童保育施設としては、1~2年生は旧青木島遊園地に隣接する児童センター、3~6年生は小学校の空き教室を活用して開設した「こどもプラザ」があった。

 市の計画案では、青木島遊園地の利用主体だった児童センターの1~2年生の遊び場は当面、青木島小学校の中庭を開放し、使用してもらう。今後は老朽化しているプールを解体して跡地を広場として、遊具も設置する方針だ。さらに児童センターは2024年度中に子どもプラザに統合する考えだ。

 また児童の安全確保と周辺住環境の改善を図るため、保護者の送迎用駐車場を設け、車両の動線を整理する。

 市の説明に対して、保護者からは「1年生から6年生までを一緒にすると、遊び方も違うし、危ない」と心配する声が上がった。また「統合によって子どもに窮屈な思いをさせる。青木島遊園地がなくなって負担が大きくなる」といった切実な声も聞かれた。荻原市長は「利用者目線の意見と我々の案をすりあわせて、改善すべきところは改善していきたい」と語った。

青木島遊園地廃止の経緯

 2004年4月、長野市が地域の要望を受け、民有地を借りて1376平方メートルの公園を開設した。その後、隣接する家の住民が「子供の声がうるさい」などと訴えたため、市は08~09年度、その住宅側に子供が集まらないよう植栽を施すなどした。それでも苦情はやまず、22年に廃止を決定した。

 その過程で市は住民から直接意見を聴かずに回覧板で廃止を伝えたため、大多数の住民が反発。存続を求める声も上がったが、地権者が別の利用を決めたとして、荻原健司市長は23年3月に廃止を最終決定し、4月末に廃止された。

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