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黄砂で健康被害の恐れ ぜんそくや脳梗塞…子供・高齢者は注意を


 大陸から日本列島に飛来する黄砂や微小粒子状物質(PM2・5)。大気汚染の原因となることでも知られるが、私たちの健康にはどのような影響があるのだろうか。環境省の資料を基にまとめた。

花粉症の患者も要注意

 環境省は2019年3月、「黄砂とその健康影響について」という冊子を発行。黄砂の飛来がもたらす健康被害について国内外の研究結果をまとめている。

 冊子によると、黄砂は目のかゆみ、結膜炎、鼻水やくしゃみなどのアレルギー症状を引き起こすことがある。黄砂はスギ花粉と同時期に飛来することも多いため、花粉症の患者は注意が必要だという。

 環境省が特に黄砂への備えを呼びかけているのは、呼吸器や循環器に疾患を抱える患者だ。

 気管支ぜんそく、慢性閉塞(へいそく)性肺疾患を抱えている場合には、症状悪化に伴う入院や受診数が増加する可能性があるという。成人のぜんそく患者の場合、上下気道や皮膚症状の悪化が見られる場合がある。

 更に、黄砂は脳梗塞(こうそく)や心筋梗塞といった循環器疾患の増加とも関連があることも報告されている。

 子供や高齢者も注意が必要だ。子供は呼吸機能が低下するケースが確認され、高齢者や糖尿病、慢性腎臓病などの既往歴がある人の場合は循環器系の疾患を発症するリスクが高いとされる。

 子供や高齢者でなくても、せきが増えるなどの症状が出る可能性がある。肺炎での入院や死亡が増加する可能性もあり、用心が必要だ。

不要不急の外出避け、換気は最小限に

 では、こうした健康被害を防ぐには、どうしたらいいのか。

 環境省は、黄砂が飛来している時は、不要不急の外出を控えるよう推奨。マラソン大会のような屋外での長時間の運動を避けるよう呼びかけている。

 マスクの着用も効果的だ。ただ、マスクによって黄砂を防ぐ性能には差があるので注意が必要だという。微粒子を防ぐ効果の高い医療用や産業用のマスクは、黄砂やPM2・5の吸入を大幅に減らすことができるものの、息苦しさを感じることもあるため長時間の使用には向いていないとしている。

 更に、換気を必要最小限にした上で、黄砂やPM2・5を除去する効果が確認されている空気清浄機を使うことも、黄砂の吸入を減らす効果が期待できるとしている。

 黄砂の飛来状況はウェブサイトで確認できる。気象庁は飛来の予測図を公開(https://www.data.jma.go.jp/env/kosa/fcst/)。環境省は観測した黄砂の濃度を地図で紹介している(http://www2.env.go.jp/dss/kosa/)。

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