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藤井聡太、107分考えた手「苦しくなってもおかしくなかった」名人戦


 東京都文京区のホテル椿山荘東京で5日から指されていた第81期名人戦七番勝負第1局(毎日新聞社、朝日新聞社主催、大和証券グループ協賛、藤田観光協力)は6日午後8時39分、挑戦者の藤井聡太王将(20)が渡辺明名人(38)に110手で勝ち、谷川浩司十七世名人(61)の持つ最年少名人記録の更新と7冠達成に向け、好スタートを切った。藤井王将が終局後、記者団に語った主な内容は次の通り。

序盤の6六歩は予想外

 ――後手番で、先手の作戦を受けて立つ形になった。角換わり模様の出だしから先手が角道を止めて雁木(がんぎ)模様の展開になったが、この作戦についてはどんな受け止めでしたか。

 ◆藤井王将 予想はしていなかったんですけど、6六歩(9手目)の後、先手の駒組みのし方にいろいろなバリエーションがあるので、有力な指し方なのかなという印象は持っていました。

 ――先手が3七銀(25手目)から3五歩(27手目)と仕掛けたのに対して1時間38分長考しましたが、その辺りの展開はどんな印象でしたか。

 ◆その前にこちらが6四歩と突いたのが、結果的に3七銀を誘ったような形になったんですけど、6七銀を保留して素早く仕掛けられるのをちょっと軽視していて、どう対応すればいいのか分からなかった感じです。

 ――封じ手の局面の印象は?

 ◆こちらがその後攻めていこうとすると、どうしても軽い形になってしまうので、あまり自信のない展開なのかなと思っていました。

勝負手気味 苦しくてもおかしくなかった

 ――2日目に入って9五歩(44手目)にも34分使いました。仕掛けるので慎重になったのでしょうか。

 ◆他に玉を動かしたりするのもプラスになるかどうか分からなかったですし、6四銀とかもかえって薄くなってしまう可能性があったので、その辺りでどう指せばいいか難しいと感じていました。

 ――2四歩、同歩、2五歩に対する3五歩(50手目)に1時間47分考えましたが、迷いどころでしたか。

 ◆最初は4二角と引こうかなと思っていたんですけど、ちょっと考えてみると自信がないと思ったので。本譜は勝負手気味の指し方なので、ちょっと苦しくなってもおかしくないかなと思っていました。

4二角で手応え

 ――双方どう攻めるかという手が続きました。どこでリードを奪った印象でしたか。

 ◆その後に攻めていって竜を作る展開にはなったんですけど、9八竜(82手目)といったん後手を引いてしまっているので、そのあたりはあまり自信のないまま指していました。その後、4八金(94手目)から4二角(96手目)と銀を取って、少しこちらの玉が寄りづらい形になったので、難しいながらもいけそうなのかなという感触を持っていました。

 ――最後、勝ちかなと思ったのはどの辺りですか。

 ◆8七竜(104手目)と引いて手厚い形にはなったかなと思っていました。

 ――一局を振り返ってどんな将棋でしたか。

 ◆全体的に自信のない局面が多かったんですけど、終盤はこちらも居玉が意外と王手のかかりづらい形になって、それを生かすことができたのかなと思います。

持ち時間9時間 新たな感覚

 ――初めての名人戦で開幕戦白星という結果はいかがですか。

 ◆いいスタートを切れたかなと思いますし、初めて持ち時間9時間で対局して、8時間(の対局)とも違うなと感じたところもあったので、その辺りも次局以降に生かしていければと思います。

 ――持ち時間9時間と8時間の違いをもう少し。

 ◆序盤からいろいろ考えられるところもありましたし、2日目に夕方の休憩があったりということもあって、8時間と違った時間配分が必要になってくるところもあるのかなと感じました。

 ――椿山荘での開幕局を終え、名人戦の舞台を戦った感想を聞かせてください。

 ◆名人戦という舞台で、こういう素晴らしいところで対局させていただいた。内容として序盤から常に難しい局面が続いていて、充実感があったかなと思います。

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