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3万5700年前に地続きか=ベーリング海峡、氷期で海面低下―従来推定より大幅に遅く・国際チーム


 ユーラシアと北米を隔てるベーリング海峡は、海面が低かった最終氷期には地続きだったことが知られるが、つながった時期は従来推定の約7万年前より大幅に遅く、3万5700年前だった可能性が高いことが分かった。米プリンストン大などの国際研究チームが北極海の海底堆積物を分析した成果で、7日までに米科学アカデミー紀要電子版に発表した。  再び海峡となったのは1万3000~1万1000年前で、それまでにユーラシアの現生人類(ホモ・サピエンス)が北米に渡ったと考えられている。研究チームは「現生人類は海峡が地続きになってすぐに渡り始めたのではないか」との見方を示している。  分析した海底堆積物は、米沿岸警備隊の砕氷船が1994年に北極海を航海した際に、ベーリング海峡の北方3カ所で採取された。海水中の窒素にわずかに含まれる安定同位体の窒素15は、太平洋の方が北極海より比率が高く、同海峡では海流が太平洋から北極海に流入している。研究チームは堆積物に含まれるプランクトンの窒素15について、4万6000年前以降の比率の推移を調べた。  その結果、3万5700年前に太平洋から北極海への流れが止まり、海峡が地続きになったとみられることが判明。周囲に分厚い氷床が形成され、海面が下がる過程が急激に進んだ可能性が示された。  太陽光を反射する氷床の形成と融解は、地域の気候や生態系に大きな影響を及ぼす。地球全体の気温の変動や海面の上下からでは局地的な氷床の消長を推定できないため、今回の成果は海峡周辺の過去の気候や環境を正確に把握するのに役立つという。 (了) 【時事通信社】 〔写真説明〕最終氷期に地続きだったベーリング海峡の推定図(米国立公園局提供) 〔写真説明〕1994年の北極海航海で海底堆積物を採取した米沿岸警備隊の砕氷船「ポーラー・シー」(同隊提供)
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