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ウクライナ難民、避難長期化=新年の願いは「帰郷」―ポーランド


 【ワルシャワ時事】ロシアによる侵攻を受け、ウクライナから国外へ逃れた難民の避難が長期化している。外国で新たな生活を始めるか、それとも終戦を待ち帰国できるまで避難所にとどまるか。新年を避難先で迎える難民は、人生の選択も迫られている。  ウクライナの隣国ポーランドの首都ワルシャワにある大規模展示場に設けられた仮設避難施設。現在、約1200人の難民が滞在し「小さな町」(施設関係者)のようになっている。侵攻開始から日が浅い2022年3~4月には最大6000人を収容していたが、帰国する難民も相次ぎ、受け入れ数は縮小した。一方、ウクライナでは全土で爆撃が続き、新たな難民も日々到着している。  北東部ハリコフから逃れたバレリアさん(26)は、侵攻直後に西部リビウへ避難。戦況が比較的落ち着いた夏にいったんハリコフへ戻ったが、爆撃が再び激化。「危険すぎる」と夫に促され、11月に子供を連れワルシャワの難民施設に到着した。最初は笑顔で取材に応じていたが、地元の話になると涙を流し、「休暇シーズンだというのに、何も感じることができない。夫や平和のために祈っている」と声を絞り出した。  ポーランド開発基金幹部によると、同国に現在滞在するウクライナ難民は約95万人。その9割が女性や子供だ。夏のピーク時に比べ40万人減り、閉鎖された難民施設も多いが、支援が必要な人も依然多数いる。  ウクライナ避難民を支援するポーランドの人道団体「ポーランド人道行動」の広報担当ヘレナ・カラヤフスカさんは「当初は侵攻直後の混乱があり、その後は燃料不足や橋・道路の破壊でウクライナへのアクセスが問題になった」と説明。「(支援物資などの)運搬事情は改善したが、今はロシアのインフラ攻撃で電力不足に直面している」と、難題続きの10カ月を振り返った。  ウクライナの厳しい冬に備え、各支援団体は6月ごろから支援の準備を始めていたが、「当時はロシアがインフラを攻撃するとは想像もしなかった」。発電機などが急きょ必要になった例を挙げ、「必要なものは常に変化する。最も必要なのは現金」と資金面の支援を訴える。  戦争の長期化は、難民の人生も変えている。南部オデッサから逃れたタチアナさん(54)は、息子(6)がポーランドの学校に通い始めた。「私はポーランド語を話せないが、仕事を見つけ、このままポーランドで暮らしたい」と語る。  一方、避難施設にとどまり、戦禍が収まるのを待つ人も少なくない。連日の爆撃で電力や水、ガスが途絶え、11月末にハリコフから子供と逃れたユリア・シディさん(37)は、「戦争が終われば戻るつもりだが、時間を無駄にしたくないから、ポーランドでも働きたい」と話す。新年の願いは一つだ。「ただ家に帰りたい」。 【時事通信社】 〔写真説明〕ポーランドに設けられたウクライナ難民の受け入れ施設=2022年12月29日、ワルシャワ 〔写真説明〕ポーランドのウクライナ難民施設で取材に応じるユリア・シディさん=2022年12月29日、ワルシャワ
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