沖縄訓練場に「弾薬庫」検討＝南西有事に備え機能強化―陸自

　陸上自衛隊トップの吉田圭秀陸上幕僚長は２２日の定例記者会見で、閣議決定された防衛力整備計画に盛り込まれた南西諸島に弾薬などの物資保管拠点を整備する計画について、沖縄訓練場（沖縄県沖縄市）を候補地として検討していることを明らかにした。 　陸自の弾薬保管拠点は南西諸島になく、最も近いのが佐賀県の九州補給処で、吉田陸幕長は「南西諸島からあまりに遠い」と指摘。有事の部隊展開に備え、事前に物資を集積する必要性を強調した。弾薬以外に建築資材などの備蓄も想定する。 　その上で、陸自第１５旅団が司令部を置き、南西諸島防衛の拠点となる沖縄本島が望ましく、広い敷地を確保できる沖縄訓練場を候補に挙げた。　 　防衛力整備計画では第１５旅団を増強し、師団に格上げする方針も示された。吉田陸幕長は「沖縄を断固守り抜くための体制整備だ。災害派遣や国民保護の能力向上だけでなく、海、空との統合運用や日米の調整も円滑になる」と述べた。（了）【時事通信社】