園長「口止めの意図ない」＝保育園児暴行、市に説明―静岡

　静岡県裾野市の私立「さくら保育園」で、園児の足をつかんで宙づりにしたなどとして、元保育士３人が暴行容疑で逮捕された事件で、園職員に口外しないよう書かせたとされる誓約書について、同園の桜井利彦園長が「暴行を口止めする意図ではない」という趣旨の説明をしていたことが５日、市への取材で分かった。 　村田悠市長は同日、「園の責任者にもかかわらず、隠蔽（いんぺい）を図ろうとした」として、犯人隠避の疑いで、桜井園長を県警裾野署に刑事告発した。 　市によると、桜井園長は１１月中旬、暴行に関する内部調査の状況について市に報告を求められた際、１０月に職員に誓約書を書かせたと言及。「口止めの意図ではない」などと説明したという。 　元保育士３人は６月以降、園児の足をつかんで宙づりにしたり、頭部を殴ったりするなど、１５項目の不適切行為を行っていた。園は６月か７月に把握。市は８月中旬、市民からの通報を受け、園に調査を指示していた。 　また、逮捕された元保育士３人は当初、園の内部調査に対して行為を認めていたが、その後に１人が一部を否定したという。 　県警は５日、元保育士３人を静岡地検沼津支部に送検した。　（了） 【時事通信社】 〔写真説明〕さくら保育園＝静岡県裾野市