死亡患者の資産、詐取未遂＝容疑で医師の女逮捕―警視庁

　死亡した女性患者の資産約１９３０万円をだまし取ろうとしたなどとして、警視庁小金井署は２９日、有印私文書偽造・同行使と詐欺未遂の疑いで、医師菊池美佐子容疑者（４４）＝東京都国分寺市＝を逮捕した。「女性の妹に頼まれた。死んだ人の預金を払い戻すことが悪いと知らなかった」と容疑を否認しているという。 　逮捕容疑は７月７日、同市内の病院で死亡した９０代の女性患者の資産を引き出すため、必要な書類を偽造して銀行に提出した上、女性の妹を本人だと偽って銀行に連れて行くなどし、現金約１９３０万円を自身の口座に振り込ませてだまし取ろうとした疑い。　 　同署によると、女性は６月に入院。内科医の菊池容疑者が担当医となったが、約１週間後に老衰のため亡くなった。 　同容疑者は銀行窓口で引き出しを断られると、約１時間半後に女性と２人で暮らしていた妹を伴って再度、窓口を訪れた。妹は認知症で、受け答えを不審に思った行員が同署に通報した。 　菊池容疑者は７月下旬、妹の養子となっていた。妹の資産も狙っていた可能性があり、同署は詳しく調べている。（了） 【時事通信社】 〔写真説明〕警視庁本部＝東京都千代田区