社外取締役、４割以上を女性に＝上場企業に義務付け―ＥＵ

　【ブリュッセル時事】欧州連合（ＥＵ）欧州議会は２２日、域内の上場企業に対し、女性取締役の登用を事実上義務付ける法案を採択した。社外取締役など業務執行に携わらない取締役については、２０２６年６月末までに４０％以上を女性とすることが求められる。欧州議会とＥＵ加盟国が今年６月に合意した案が正式に承認されたもので、官報への掲載を経て施行される。 　加盟国によっては、より厳しい規制を導入し、対象を全取締役に拡大した上で３３％以上を女性とする。ジェンダー平等の推進が狙いで、いずれの場合も女性の割合が多いときは、少数派となる男性に同じ比率を適用する。能力が同等の男女が候補者となった際は、少数派の性別の人を優先するよう定める。目標を達成できない企業には、理由や対策の公表が求められ、制裁金などが科される可能性もあるという。 　欧州委が１２年に提案してから実現までに１０年を要した。議会での採択を受け、フォンデアライエン欧州委員長はツイッターで「女性が企業のトップに立つことを阻んでいたガラスの天井が打ち破られた」と歓迎した。　【時事通信社】