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申請から9カ月、重ねた議論=政府、実用化に前のめり―国産初のコロナ治療薬


 塩野義製薬が開発した国産初となる新型コロナウイルスの飲み薬「ゾコーバ」は2月の申請以降、3度の審議を経てようやく使用が認められた。承認前から同社と購入について基本合意を結ぶなど政府が前のめりになる中、専門家による議論は慎重に進められた。  22日に開かれた厚生労働省の専門部会は冒頭から荒れた。厚労省が先週、都道府県の担当者に対し、ゾコーバが承認された際の供給体制について説明していたことが判明。委員から「(審査を)軽視している」「承認前に説明をするのは常軌を逸している」と批判が相次ぎ、厚労省の担当者は「仮に承認された場合の供給方法について説明した」などと釈明に追われた。  塩野義は2月、中間段階の臨床試験(治験)の結果を基に承認を申請した。この段階ではウイルス量の減少が確認された一方、疲労感や頭痛など12の症状で明確な改善効果が認められなかった。それでも政府は3月、承認されれば100万人分を購入することで同社と基本合意を交わした。  政府の期待とは裏腹に、承認には時間を要した。1回目の審議は6月に開かれたが、「慎重に議論を重ねる必要がある」として結論が先送りに。7月の審議では、医薬品医療機器総合機構(PMDA)から「効能・効果に対する有効性は推定できない」との見解が示され、最終段階の臨床試験(治験)の結果を待って再審議する方針が決まった。  3度目の審議となった22日、PMDAの報告書では「有効性を有すると推定するに足る」と評価された。委員からは「既に承認されている飲み薬があり、代替手段はある」と慎重意見も出たが、「世界情勢が不安定な中、もう一つの選択肢があることは有用」などと評価する声が上がり、最終的に賛成多数で承認を認めた。 (了) 【時事通信社】 〔写真説明〕厚生労働省
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