Ｈ３ロケットの弁交換へ＝イプシロン失敗受け―ＪＡＸＡ

　イプシロンロケット６号機の打ち上げ失敗を受け、宇宙航空研究開発機構（ＪＡＸＡ）は１１日、開発中のＨ３ロケットの姿勢制御装置に使われている弁を、イプシロンと同一メーカーのものから、Ｈ２Ａロケットで実積のある弁に取り換える方針を示した。同日の文部科学省の部会で明らかにした。目標としている今年度内の初号機打ち上げには影響しないという。 　イプシロン６号機は１０月１２日、第２段エンジンの姿勢制御装置で１系統が正常に動作せず、打ち上げに失敗。これまでの調査で、噴射に必要な燃料を供給する弁が開かなかったか、配管が詰まった可能性にしぼり込まれた。また、製品は違うものの、同一メーカー製で同じ作動原理の弁がＨ３にも使われていることも分かった。 　ＪＡＸＡは、Ｈ２Ａの弁はイプシロンと製造元も作動原理も異なり、豊富な実積があると評価。年度内の打ち上げを目指すＨ３初号機の姿勢制御装置については、Ｈ２Ａの弁に交換した上で、１カ月以内に確認試験を行うとした。　（了）【時事通信社】