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「支援の輪、ようやく形に」=復活に尽力の41歳女性―JR只見線全線再開・福島


 豪雨で甚大な被害を受けたJR只見線が今月、11年ぶりに全線で運転を再開した。一部が不通区間となった福島県只見町に住む酒井治子さん(41)は、沿線の魅力を伝えるなど路線復活に向けた努力を重ねてきた。「地域住民を中心につなぎ続けてきた支援の輪がようやく形になった」と喜ぶ。  只見線は、会津若松(福島県会津若松市)―小出(新潟県魚沼市)間の135.2キロを結び、「秘境路線」としてファンも多い。酒井さんは就職を機に只見町に戻り、観光まちづくり協会などの職員として20年近く路線を軸にした町おこしに取り組んできた。しかし、2011年7月の新潟・福島豪雨で橋梁(きょうりょう)が流され、会津川口(福島県金山町)―只見(同県只見町)間が不通になった。「本当にまさかのできごとだった」と振り返る。  翌年から復旧を求め住民や鉄道ファンらが署名活動を始める一方、「空気を運んでいる列車」とやゆされる乗客の少なさから、再開後の採算を疑問視する声も出ていた。運行するJR東日本と地元の協議の末、17年には県と近隣市町村が復旧費の一部と維持費全額を負担する条件で再開が決まった。酒井さんは「うれしい半面、支援し続けようという覚悟も決まった」と話す。  復活に向け、地域住民らは駅周辺や線路沿いの環境美化に動いた。酒井さんも被災した箇所を巡るバスツアーの企画やパンフレット作成など只見駅を起点としたPR活動に奔走。18年には県から「只見線地域コーディネーター」に任命され、支援者同士の交流を支えたり、沿線の魅力を伝えたりする活動を地道にしてきた。  現在は只見線グッズや町おこしの企画などを手掛け、休日は車内販売やガイドをして乗客をもてなす。地元の小中高生らとも路線活用のアイデアを練っており、「ここからがスタート。何事も只見線に絡めるくらいの本気度を示していきたい」と意気込んだ。 (了) 【時事通信社】 〔写真説明〕「只見線地域コーディネーター」として沿線の魅力を伝えている酒井治子さん=5日、福島県只見町
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